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異⽂化理解のフレームワーク「カルチャーマップ 」を解説《中国編》

グローバル事業成功のカギとなる異⽂化理解のフレームワーク「カルチャーマップ」から“中国”をピックアップ!

中国ビジネスのプロフェッショナルが指標毎に解説します。

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カルチャーマップとは

カルチャーマップとは何か

カルチャーマップとは、エリン・メイヤー氏が世界有数のビジネススクール INSEADで教授を務める中で、同校のプログラム参加者である世界各地から集まったエグゼクティブから得た情報を検証し作成された、マネージャーが自覚しておくべき8つの指標において、67カ国の文化の相対的位置づけを示した分布モデルです。

カルチャーマップの8つの指標

01:コミュニケーション
・他者との対話において明確な物言いを好むか、含みのある物言いを好むか
⇒明確な物言いを好む文化=ローコンテクスト
含みのある物言いを好む文化=ハイコンテクスト

02:評価
・否定的なフィードバックをする際に、直接的に伝えるか、間接的に伝えるか

03:リード
・権力者に対する敬意・服従がどの程度見られるか
⇒敬意・服従の強い文化=階層主義的、弱い文化=平等主義的

04:決断
・意思決定をする際に「合意」をどの程度重視するか
⇒合意を重視する文化=合意志向、個人で決断をする文化=トップダウン

05:信頼
・信頼形成にあたり、「タスクの達成」を重視するか、カウンターパートとしての「関係性」を重視するか

06:見解の相違
・意見の対立を是とするか、非とするか

07:スケジューリング
・スケジュールを遵守するか、状況に合わせて柔軟に対応するか
⇒スケジュール遵守=直線的な時間、状況に合わせる=柔軟な時間

08:説得
・他者を説得する際、原理を根拠に話すか、事例を根拠に話すか

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「国別カルチャーマップ 中国編」

資料概要

グローバルビジネスにおいて企業から多くよせられる相談のひとつに、「相⼿国の⽂化の理解がマネジメントのネックになっている」というものがあります。

グローバル環境で成果をあげていくためには、異⽂化を理解するための指標を持ち、その背景や要因を紐解いて柔軟に対応していく⼒を⾝につけておく必要があります。

インサイトアカデミーでは、独自にプロッティングした65か国の中から、この度“中国”をピックアップし、8つの指標を説明するとともに、日本との違いを定量 / 定性の両面から分析し、中国ビジネスのプロフェッショナルによる8つの指標毎の考察を盛り込んだ「国別カルチャーマップ 中国編」をリリースいたしました。

日本との違いをより詳しく学ぶことで、どのような行動をとればよいのかのヒントが見つかるはずですので、中国でビジネス展開をされている企業様はもちろん、仕事上で中国の方とコミュニケーションをとる方など、中国ビジネスに携わるすべての方におすすめの資料です。

「国別カルチャーマップ 中国編」資料ダウンロードはこちらから 

資料目次

1. カルチャーマップとは
1-A エリンメイヤーとカルチャーマップ
1-B カルチャーマップ8つの指標

2. カルチャーマップ –中国-
2-A コミュニケーション★
2-B 評価★
2-C リード
2-D 決断
2-E 信頼
2-F 見解の相違
2-G スケジューリング★
2-H 説得
2-I 日本&中国文化特性比較

本記事では、上記項目の「★」印のプロフェッショナル講師による解説を公開します。

プロフェッショナル講師による「カルチャーマップ 中国」の解説

講師紹介

陸 維 氏
グローバルシナジー株式会社 代表取締役社長

日本在住歴21年。東京大学大学院修了。
リクルート本社及び中国支社(上海)にて、中国進出日本企業、および、日本進出外資系企業の人材戦略サポートを 10 年ほど経験。
その後、海外進出専門コンサルティング企業にて事業責任者を務める。
豊富な経営戦略・人材戦略・中国ビジネス関連の経験から、現在日中両方を拠点に、日本や中国企業のグローバル HR 戦略全般をサポート。

コミュニケーション

他者との対話において明確な物言いを好むか、含みのある物言いを好むか

▼ロ-コンテクスト
1.良いコミュニケーション=厳密・シンプル・明確
2.メッセージは額面通りに伝え、受け取る
3.コミュニケーション明確化のため、繰り返しも歓迎

▼ハイコンテクスト
1.良いコミュニケーション=繊細・含みがある・多層的
2.メッセージは行間で伝え、行間で受け取る
3.ほのめかしも多く、はっきりと口にすることが少ない

◎プロフェッショナル講師の解説
少々意外にも思いますが、中国は国土も大変広いので地域によっては「ハイコンテクスト」の傾向が強いのは妥当と感じます。

例えば、長江より北の北方(běi fāng)地域の住民は、おおらかで豪快・細かいことを気にせず、話好きで思ったことをすぐに口に出すはっきりした性格です。

一方、南の南方(nán fāng)地域は、日本人の気質に近く、礼儀正しく細やかで婉曲な話し方をする方が多いです。
ビジネスをする際、相手の地域によっての特性を事前に把握しておくと、交渉や進行の仕方を合わせることができるので、効率は上がるでしょう。

評価

否定的なフィードバックをする際に、直接的に伝えるか、間接的に伝えるか

▼否定的なフィードバックを直接的に伝える
1.否定的なフィードバックは率直・単刀直入・正直に
2.否定的なフィードバックを肯定的なフィードバックで和らげることはしない
3.「間違いなく不適切だ」「全く以ってプロフェッショナルではない」といった断定的な表現が用いられる
4.批判はグループの前で個人に対し行われることもある

▼否定的なフィードバックを遠回しに伝える
1.否定的なフィードバックは柔らかく・さりげなく・やんわりと
2.肯定的なメッセージで否定的なメッセージを包み込む
3.「やや不適切だ」「少しプロフェッショナルではない」といった婉曲な表現が用いられる
4.批判は1対1でのみ行われる

◎プロフェッショナル講師の解説
前項の「コミュニケーション」と重複する部分がありますが、否定的な評価を伝える際、“遠回し”の度合いは南方・北方によって多少差はあるものの、物事を円滑に進めるためにも“人前で行う”ということは少ないでしょう。

そこには、中国全土において「面子」文化が根強くあるからです。
人前で批判されると、「面子がない」とほとんどの従業員に辞められ、物事が破談してしまうでしょう。

よって、1対1で伝える、“プラスの評価点”も一緒に伝えるなど、工夫が必要です。

スケジューリング

スケジュールを遵守するか、状況に合わせて柔軟に対応するか

▼直線的な時間
1.プロジェクトは連続的なもので、工程が一つずつ順番に進み、邪魔が入ることは想定されていない
2.締め切り、スケジュール通りに進むことが重要視される
3.組織性や迅速さに価値が置かれる

▼柔軟な時間
1.プロジェクトは流動的なもので、場当たり的、同時進行で複数の作業が進められ、邪魔が入ることも受容される
2.順応性と柔軟性に価値が置かれる

◎プロフェッショナル講師の解説
中国ビジネスにおいては、状況に合わせて柔軟に対応しなければ物事は前に進みません。

経済発展の速さや社会制度の特殊性により、過去のビジネス経験あるいは他国でのビジネス経験は活かせない事が多く、物事が進む前にスケジュールを立てたり予想を立てたりすることが難しいといえます。
「やってみないとわからない」「とりあえずやってみよう」と、パイロットベースで始めるケースも非常に多いです。

日本のビジネスマンは、どうしても計画を立ててから動くことを好む方が多いですが、現地の市場感やスタッフの文化的特徴を理解して、バランスをとって進める事が大切です。

また、市場の変化は激しいので都度計画の調整をする事も重要です。

資料ダウンロード

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異⽂化理解のフレームワーク「カルチャーマップ」から“中国”をピックアップし、8つの指標を説明するとともに、日本との違いを定量/定性の両面から分析し、中国ビジネスのプロフェッショナルによる8つの指標毎の考察を盛り込んでいます。

ぜひ貴社の中国ビジネスにおける異文化マネジメントにご活用ください。

資料ダウンロードはこちらから 

「カルチャーマップ」の関連講座《INSIGHT ACADEMY》

異文化理解概論

講師:岡田 昭人氏

東京外国語大学大学院総合国際学研究科教授
オックスフォード大学教育学博士

世界で結果を出すためには「日本人なら当然と考える価値観や思考習慣が、世界ではそのまま適用されない」という事実に気づくことが第一歩です。
本講座では、多角的な切り口で異文化を理解するために、異文化理解の指標や概念を学びます。
異文化を理解するためには、カルチャーアイスバーグを認識し、自文化と異なる文化との「比較の物差し」を持つことが重要です。
「比較の物差し」の一つとして、「カルチャーマップ」を活用することが効果的です。
その上で、自国の基準で評価するのではなく、対象国の価値観や思考習慣との違い(異文化)、その裏にある背景を捉えようとする姿勢を身に付けます。

サマリー動画はこちらから 

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