外国人材が長く働きたい会社とは?企業に求められる環境づくりと制度の活用
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グローバル人材育成に積極的な企業の事例をご紹介
日立製作所では、注力する社会イノベーション事業において、事業モデルの変革を支える人財を確保するために、グループ・グローバル共通の人財マネジメントを整備してきました。
本記事では、「グローバル人財データベース」「グローバル教育プラットフォーム」等々、日立製作所が近年整備してきた、数々の人財マネジメント基盤について、具体的に紹介していきます。
東京都 : 1910年創業
製造業 : IT、エネルギー、モビリティ、インダストリー、オートモティブシステム等の事業を含む総合電機メーカー
①2011年以降、社会イノベーション事業へ経営資源を集中。事業モデルの変革を支える人財を確保するための、グローバル共通の人財マネジメント基盤を整備してきた。
②グループとしての社会価値の創出をリードする経営リーダー候補を早期から選抜し、タフアサインメント等の育成を行っている。社長による1on1等、経営陣がリーダー輩出に強くコミットしている。
③経営戦略上、特に重要なデジタル事業戦略に基づき、DX人財の確保・育成目標を設定するとともに、DX人財の育成体系を整備してきた。
◎社内外の人財の最適活用に向けた、10年にわたる人財マネジメント基盤・制度の整備
社会イノベーション事業の成長に資する、最適な人財の確保・配置・育成を行うことを最重要視し、グループ・グローバル共通の人財マネジメント基盤を10年以上かけて段階的に拡充してきた。
人財データベースを整備の上、リーダー開発・グレーディング・評価・教育に関する共通人財マネジメント基盤・制度を確立してきた。
グループ内人財を最適に配置・育成するのみならず、また、事業戦略上重要な専門人財を機動的に取り込めるよう、各ポジションに期待される役割・成果を明確にするジョブ型人財マネジメントへ移行している。
◎経営リーダー候補の早期選抜・育成プログラム(Future50)の設計、経営のコミットメント
2017年より、経営リーダー候補の早期での選抜と育成を目指し、「Future50」の運用を開始した。グループ・グローバルで改革を実践、実績を挙げているハイパフォーマー400名から、さらに50名を選抜し、将来の経営者候補として重点的に育成している。
Future50の選抜者は、全社プロジェクトへの参画、海外を含む抜擢人事、タフアサインメントを活用しつつ、リーダー候補として成長機会が付与される。特に、アサインメントに関して経営層への配置を積極化させ、次世代経営者候補としての育成機会の確保を重視している。
社長による1on1や指名委員による講演会実施等、経営陣が経営リーダーの開発に大きく関与している。
◎デジタル事業戦略からDX人財の需要・育成目標を構築
デジタル技術を活用した社会イノベーション事業を加速するため、DX人財の育成に注力。グループ全体で、同社が定義したDX人財であるデジタル人財の人数を目標として開示し、2020年度末時点で約35,000人まで増強させてきた。
また、デジタル人財のうちデータサイエンティストについては、2021年度末目標である3,000人を2021年4月に前倒しで達成した。
◎「日立アカデミー」でのDX研修体系等の整備
2019年4月、グループ内の研修機関を統合し「日立アカデミー」を設立し、DXの研修体系やスキル別研修を整備してきた。また、グループ内16万人の従業員を対象に、DX基礎教育プログラムを展開し、デジタルリテラシーを底上げしている。
社会イノベーション事業を推進していく上で重要になるのが人財の価値です。
日立で働く従業員一人ひとりが社会課題を自分事として捉えることが不可欠です。そのためには、従業員の能力・意欲に応じた適材適所の配置を行うジョブ型人財マネジメントへの転換も必要です。
一人ひとりの主体性が生み出す力を日立全体の成長エネルギーへと転換していきたいと思っています。(中略)企業経営においてESG(環境・社会・ガバナンス)は経営のトップアジェンダであり、社会に対する当然の責務です。
この中でも人財の分野についてはグローバルでの人財活用や従業員とのエンゲージメントの向上を図ると同時に、ダイバーシティ&インクルージョンを推し進めていきます。
(東原敏昭氏/株式会社日立製作所 執行役会長兼CEO)※役職名は当時
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