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第一三共、新人事制度でグローバル人材マネジメントを強化

紹介

第一三共株式会社が発表した新人事制度は、グローバルでの連携を円滑化し、社員の自律的成長と組織の競争力向上を同時に目指す取り組みです。

本記事では、同社の新制度の概要と狙い、そして組織視点での実践的なポイントをご紹介します。

人事部や海外事業部の方は、グローバル人事施策の参考記事としてお役立てください。

ポイント

 グローバル共通基盤による人事制度の再構築

第一三共の新人事制度は、「グローバルな協業に必要な部分を共通化していくことで円滑なグローバル連携を実現し、グループ全体でパフォーマンスを向上させていく」ことが狙いです。

具体的には、評価・等級・報酬の3つの制度をグローバルで共通化する計画で、まず2024年度から日本と欧米、タイ、シンガポールで評価制度を統一。
2025年度からは等級制度・報酬制度も段階的に体系を整えています。

特に日本国内では、職務を明確化し、それに人をアサインするジョブ型マネジメントの実現を目指し、従来の人中心のマネジメントの強みも融合させた柔軟な制度設計が特徴です。

成果・成長を両立させる新評価制度とキャリア支援

新評価制度は、成果創出と人材育成の双方を重視し、目標設定においてストレッチ目標を導入。
社員の挑戦を促し、組織への貢献意識を高める工夫がされています。

絶対評価により、公平性と成長支援を両立させ、さらに、第一三共が「より高い成果をあげ、成功を持続させるうえで重要と考えている価値観(Core Values)と行動様式(Core Behaviors)」に基づいた行動発揮を促す「CV/CB評価」も評価軸に組み込みました。

さらに、1on1ミーティングや多面的フィードバックを重視し、社員の主体的なキャリア意識形成と持続的成長をサポートする仕組みを整えています。

グローバル共通の等級・報酬制度で優秀人材を確保

新たな等級制度では、職務・職責の大きさに応じた格付けを採用し、年齢や勤続年数に依存しない昇格を実現。

これに伴い報酬制度も見直され、職務価値や貢献度に応じたメリハリのある処遇を設計しています。

初任給や幹部層の報酬も大幅に引き上げられ、優秀人材の確保と定着を狙っています。

第一三共は、グローバルで多様な人材が高いエンゲージメントで働ける環境づくりを加速し、企業の持続的成長と競争力強化を図っています。

概要

配信元:独立行政法人労働政策研究・研修機構

公開日:2025/05/16

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