グローバル人材育成ニュース

海外事業・人事戦略やグローバル人材育成に
参考となる統計調査をご紹介

2025年度 海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)

紹介

2025年度 海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)は、北東アジア5カ国・地域、ASEAN9カ国、南西アジア4カ国、オセアニア2カ国の計20カ国・地域に進出する日系企業に対し、現地での活動実態をまとめたものです。

この度、2025年8月~9月に実施した調査結果が発表されました。

アジアやオセアニアにおける日系企業活動の経営状況、現地のビジネス環境の変化を把握することで、海外事業戦略立案や当該国のビジネス環境改善立案等における指標としてご利用いただけます。

ポイント

中国は業績改善も、事業拡大には慎重姿勢

2025年の営業利益見込みでは、全体の約3分の2が黒字と回答し、中国では4年ぶりに黒字比率が上昇しました。
現地需要の回復や生産効率の改善、人件費抑制などが背景にあります。

画像引用:独立行政法人日本貿易振興機構

今後1~2年の事業展開について「拡大」と回答した割合は45.0%と、前年調査(43.8%)より1.2ポイント上昇しました。

人材面では、急拡大を前提とした増員や配置よりも、既存人材の高度化や現地マネジメント力の底上げが重視される局面といえます。
組織としては「量より質」を意識した育成スタンスが求められます。

インドは高成長を前提に、人材需要も拡大

インドでは営業利益の黒字割合が高水準を維持し、事業拡大意欲は8割を超え、主要国の中でも突出しています。

拡大理由の多くは「現地市場ニーズの拡大」であり、販売・生産機能の強化を進める企業が目立ちます。
こうした環境下では、現地市場を理解し、自律的に判断できる人材の育成が不可欠です。

画像引用:独立行政法人日本貿易振興機構

日本本社主導の育成だけでなく、現地での権限委譲や次世代リーダー育成を前提とした仕組みづくりが、持続的成長を左右するポイントとなります。

地域別戦略の違いが、人材育成方針にも反映される

調査全体を見ると、ASEANを含む多くの地域で事業拡大意欲は一定水準を維持しつつも、拡大の中身は「販売機能」が中心となっています。
また、製造業・非製造業で拡大意欲に差が見られるなど、事業モデルごとの違いも鮮明です。

こうした状況では、画一的なグローバル人材像では対応しきれません。
地域戦略・事業戦略と連動した人材育成方針を明確にし、「どの国で、どの役割を担える人材を育てるのか」を組織として言語化することが、今後の海外事業の安定運営につながります。

調査詳細

調査の目的

アジア・オセアニアにおける日系企業活動の実態を把握し、その結果を広く提供することを目的とする。

調査方法

北東アジア5カ国・地域、ASEAN9カ国、南西アジア4カ国、オセアニア2カ国の計20カ国・地域に進出する日系企業(日本側による直接、間接の出資比率が10%以上の企業および日本企業の支店・駐在員事務所)1万2,900社対象に回答を依頼し、5,109社から有効回答を得た。有効回答率39.6%。

備考

◼ 調査は1987年から実施し、本年度は第39回目。
◼ 2007年度調査から非製造業も調査対象に追加。
◼ 1問以上回答があった企業を有効回答とする。
◼ 各スライドのカッコ内の数値は有効回答企業数を示す。
◼ 図表の数値は四捨五入しているため、合計が必ずしも100%とはならない。
◼ 台湾での調査については、公益財団法人日本台湾交流協会の協力を得て実施した。

概要

配信元:独立行政法人日本貿易振興機構

公開日:2025/11

ページ:90

調査結果をすべて見る

合わせて読みたい

grid