日本企業の展開戦略と人材要件の変化。海外事業の主戦場はインドへ
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参考となる統計調査をご紹介
2025年11月、「2025年度 海外進出日系企業実態調査(北米編)」の結果を発表しました。
北米市場では、不確実性が高まる中でも事業拡大や黒字を見込む日系企業が一定数存在しています。
一方で、その成長を下支えする「人材」を巡る環境は厳しさを増しており、従来型の人事・育成の延長では立ち行かなくなりつつあります。
本記事では、米国・カナダにおける日系企業の営業見込みと人材戦略の動向をご紹介します。
人事部や海外事業部の方は、グローバル人事施策の参考記事としてお役立てください。
調査によると、北米に進出する日系企業のうち、6割以上が黒字を見込んでおり、事業拡大を視野に入れる企業も約半数に上ります。
米国では、「黒字」を見込む企業は66.5%で、前年(66.2%)から0.3ポイントの微増でした。
一方、「赤字」を見込む企業は16.0%で、前年(19.1%)から3.1ポイント減少。2020年のピーク(34.6%)以降の減少傾向が続きました。

画像引用:独立行政法人日本貿易振興機構
カナダでは、「黒字」を見込む企業は80.5%で、前年(73.8%)から6.7ポイント増加し、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年(77.1%)の水準を6年ぶりに上回りました。
一方、「赤字」を見込む企業は9.8%で、前年(8.8%)から増加しました。
画像引用:独立行政法人日本貿易振興機構
回答した日系企業における米国の日本人駐在員の総数は5,952人で、1社あたり派遣者数平均値は9.1人、中央値は3人でした。
カナダでは日本人駐在員の総数は385人で、1社あたり派遣者数平均値は4.6人、中央値は2人でした。
北米現地での人材確保を巡り、状況が悪化していると回答した企業が増加していました。
人材の採用・定着に向けた具体策として、「給与面での待遇の改善」を選択した企業が半数以上で、「福利厚生、働きやすい労働環境の整備」や「働き方の改革・柔軟化」が続きました。
現地採用と人材定着の難しさが浮き彫りとなっています。
また、教育・研修の強化を挙げる企業も見られ、業種を問わず日本での研修機会を設ける動きが確認されています。
現地人材のスキル向上や業務理解を目的とした取り組みが進められており、人材の定着や戦力化に向けた対応が多面的に行われている状況です。
【米国】米国に進出する日系企業の経営状況、現地でのビジネス環境の変化などについて把握し、日本企業の海外事業戦略立案や関係機関の施策立案に資することを目的とする。
【カナダ】カナダに進出する日系企業の経営状況、現地でのビジネス環境の変化などについて把握し、日本企業の海外事業戦略立案や関係機関の施策立案に資することを目的とする。
【米国】在米日系企業(製造業・非製造業)のうち、直接出資および間接出資を含めて、日本の親会社の出資比率が10%以上の企業、日本企業の支店が対象。
【カナダ】在カナダ日系企業(製造業・非製造業)のうち、直接出資および間接出資を含めて、日本の親会社の出資比率が10%以上の企業、日本企業の支店が対象。
2025年(令和7年) 9月2~25日
【米国】1,871社に回答を依頼し、652社より有効回答を得た(有効回答率34.8%)。
【カナダ】187社に回答を依頼し、83社より有効回答を得た(有効回答率44.9%)。
配信元:独立行政法人日本貿易振興機構
公開日:2025/11
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