グローバル人材育成ニュース

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グローバル評価指標で求心力強化。豊田通商人事改革が示す「強い個人と強い組織」

紹介

グローバル人事に求められる役割は、単なる制度運用ではなく、事業をリードする戦略的視点へと進化しています。

「人事は、事業をリードする『ドライバーズシート』に座るべきだ」と語る豊田通商CHROの濱瀬氏。
評価指標の刷新やローカル人材の登用、そして「人事がドライバーズシートに座る」姿勢は、グローバル人材育成のあり方に直結する示唆を含んでいます。

本記事では、豊田通商株式会社の濱瀬牧子氏の実践から学ぶ、人事が事業をドライブするための要点についてご紹介します。

ポイント

「強い個人」を起点に文化を設計する

人事の価値は“人の心に火をつけ、力を解放すること”にあります。

キャリアは会社任せではなく、当人が主体的に設計する前提を共有することが重要です。
多様性は属性の違いではなく、“強みの異なる石が組まれた石垣”のように機能させることが肝要です。

育成の現場では、強みの言語化、役割での発揮、学習の循環を一体で設計することが求められます。

グローバル共通言語で「求心力×遠心力」を両立する

豊田通商は、54の評価項目を5つに刷新し、評価を「マルバツ」ではなく成長の指針へ転換しています。
誰にでも理解できる共通言語を持つことで、人材の可視化や越境配置が加速します。

また、グループの価値観で求心力を保ちながら、各事業・地域が自律的に遠心力を発揮できる設計を可能にしています。

育成施策もこの指標に直結させることで、評価と成長の一体運用を実現することができます。

人事が「ドライバーズシート」に座る重要性

人事の役割は、制度運用を担う「バックシート」や、事業を支える「助手席」だけにとどまりません。
「守り」や「支援」にとどまらず、事業をリードする立場を担うことが求められています。

5年先・10年先を見据えて「この事業にはこういう人材戦略が必要だ」と提案し、事業そのものをリードする「ドライバーズシート」に座る姿勢が重要です。

人事自らが未来を描き、会社を成長に導く役割を担うことで、組織全体の活力を生み出すことができるのです。

概要

配信元:日本の人事部

公開日:2025/08/29

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