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AI時代における英語力の意義と、真のグローバル人材に求められる素養とは

紹介

AI技術の急速な進展により、ビジネスにおける英語の読み書きはかつてないほど容易になりつつあります。

そうした中、日本国内市場の伸び悩みに対応する形で、海外市場への進出を志向する企業も増加しています。

では、現代のビジネスパーソンや企業にとって、英語力とはどのような意味を持ち、どのように向き合うべきなのでしょうか。

本記事では、英語教育に携わる柴田真一氏に、グローバル人材の在り方と英語の本質について聞いた話をご紹介します。

ポイント

非公開情報は、「人」から得る時代。AIで網絡は読めても世界は覚れない

AIの発展により、英語の文章を読む・書く支援ツールは充実してきましたが、柴田氏は「ビジネスの現場で本当に重要なのは非公開情報であり、その多くは『人との会話』から得られる」と指摘しています。

ビジネスチャンスにつながるのは非公開情報であり、その情報源は多くの場合「人との会話」です。
海外の人から情報を直接得ようとするなら英語のコミュニケーションが必須です。ここは現状のAIでは困難です。

「パッション」の伝達は英語力の根底。信頼はAIでは組めない

世界の人と一緒に働くには次の3つのプロセスが必要です。

まず、相手の話を聞き、理解すること。次に、聞いたことを分析して(異文化理解を含む)自分の考えをまとめること。そして、考えたことを相手に伝えて「納得してもらう」という流れです。

特に「伝える」力においては、パッションとロジックの両方が求められます。

ビジネスではロジックが重要ですが、ファクトを並べるだけでは人は動きません。
自分の想いや情熱を、英語で伝えられるかどうか。

信頼関係を築くことも、AIには代替できません。

現場に英語を。「学び」より、現場で使う経験が成長を促す

仕事ですでに英語を使う機会があるなら、実戦でどんどん使って経験を積むことが一番の近道ですが、英語を使う場がないなら、自分の好きな分野で英語を学習するのも効果的です。

例えば料理が好きなら英語の料理チャンネルを、子育て中なら英語のアニメを。
仕事でもプライベートでも、身近なところから学習することが大切です。

また企業側には、研修や金銭的な支援は重要ですが、それ以上に大切なのは、実際に英語を使って仕事をする場を用意するなどの学習支援が求められます。
実際に英語で活躍できる環境を与えてこそ社員は意欲的に学びます。

業務と結び付けた形で社員を支援してあげて、真のグローバル人材が育てば、新たなビジネスチャンスも期待できると思います。

概要

配信元:東洋経済ONLINE

公開日:2025/04/21

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