
人的資本経営時代、組織が問われる育成力と運用設計
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参考となる統計調査をご紹介
国内市場の縮小が続くなか、海外市場を成長戦略の柱とする中小製造業が増えています。
2025年2月に実施した調査によると、海外進出によって成果を上げている中小製造業101社のうち、半数以上が「さらなる拡大を目指す」と回答しました。
本記事では、同社の調査から見えてきた「海外展開成功の要因」や人材・パートナー戦略の実態をご紹介します。
海外進出の主な目的は「売上・利益の拡大」(57.4%)や「新規市場の開拓」(43.6%)が上位を占めました。
海外市場を将来的な収益源として重視する姿勢が明確です。
また、今後の海外展開についての設問では、「さらなる拡大を目指す」との回答が50.5%と半数を超え、「現状維持」(22.8%)や「規模の縮小」(15.8%)を大きく上回る結果となりました。
さらに、「新規市場への進出」(45.5%)や「既存市場でのシェア拡大」(37.6%)といった前向きな施策を計画する企業も多く、海外進出を成長の軸として捉える姿勢がうかがえます。
画像引用:PR TIMES
成功の鍵となった取り組みとして最も多く挙げられたのは「信頼できる現地パートナーの確保」(47.5%)でした。
これは、実際に海外進出を検討する際の情報源として「現地のビジネスパートナーや知人の紹介」(42.6%)が最多だったこととも一致しており、ネットワークの有無が進出成否を大きく左右していることがわかります。
「現地市場の徹底的な調査」(33.7%)や「質の高い人材の採用・育成」(同率33.7%)といった要素も、進出後の安定的な事業運営を支える重要な取り組みとして挙げられました。
現地のビジネス環境や文化、商習慣に適応できる人材を確保することは、進出先での信頼構築や円滑なオペレーションの基盤となります。
画像引用:PR TIMES
進出決定時の課題としては、「パートナー企業の選定」(37.6%)、「投資規模・スケジュールの決定」(34.7%)、「展開する事業領域・業態の決定」(33.7%)が上位に挙がりました。
特に、現地で信頼できるパートナーを見極めることの難しさが、戦略実行のハードルになっていることが明らかです。
画像引用:PR TIMES
信頼できる現地パートナーの確保が海外進出成功の最大要因であること、そして堅実な投資判断と情報収集の重要性が浮かび上がりました。
今後も中小製造業の海外展開は加速が予想されるなか、人材確保やパートナー戦略を軸とした組織的対応が、持続的な成長を支える鍵となりそうです。
海外進出して一定の成果を上げている(直近3年間の海外売上高が増加している)中小製造業の経営者・役員101名
2025年2月18日〜2月20日
インターネット
配信元:PR TIMES
公開日:2025/03/18
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