
2024年度 海外進出日系企業実態調査(アフリカ編)
統計調査
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参考となる統計調査をご紹介
2024年12月、「2024年度 海外進出日系企業実態調査(北米編)」の結果を発表しました。
日系企業の北米事業は、堅調な黒字見通しと事業拡大意欲を背景に、現地市場ニーズへの対応を加速させています。
一方で、賃金上昇や人材確保といった雇用面の課題は深刻化しており、各社の対応力が問われています。
本記事では、米国・カナダにおける日系企業の営業見込みと人材戦略の動向をご紹介します。人事部や海外事業部の方は、グローバル人事施策の参考記事としてお役立てください。
米国における日系企業の2024年に「黒字」を見込む企業は66.2%で、前年(64.8%)から1.4ポイント増加し、新型コロナ禍以前の2019年(66.1%)の水準を2020年以降で初めて超えました。
画像引用:独立行政法人日本貿易振興機構
カナダでは、「黒字」を見込む企業は73.8%で、前年(65.4%)から8.4ポイント増加しました。
一方、「赤字」を見込む企業は8.8%で、前年(9.6%)につづき、2019年(9.7%)の水準を下回っています。
画像引用:独立行政法人日本貿易振興機構
回答した日系企業における米国の日本人駐在員の総数は6,729人で、1社あたり派遣者数平均値は9.7人、中央値は3.5人でした。
カナダでは日本人駐在員の総数は245人で、1社あたり派遣者数平均値は3.1人、中央値は2人でした。
米国・カナダともに「従業員の賃金上昇」を経営課題として挙げた企業が最も多くみられました。
米国では「新規顧客の開拓」や「従業員の採用」の割合も高く、雇用面での課題が上位に並びました。
現地採用と人材定着の難しさが浮き彫りとなっています。
対応策として、「既存社員の賃金の引き上げ」「教育・訓練強化」などがあげられ、人員体制の強化として「駐在員を配置予定」との回答もありました。
【米国】米国に進出する日系企業の経営状況、現地でのビジネス環境の変化などについて把握し、日本企業の海外事業戦略立案や関係機関の施策立案に資することを目的とする。
【カナダ】カナダに進出する日系企業の経営状況、現地でのビジネス環境の変化などについて把握し、日本企業の海外事業戦略立案や関係機関の施策立案に資することを目的とする。
【米国】在米日系企業(製造業・非製造業)のうち、直接出資および間接出資を含めて、日本の親会社の出資比率が10%以上の企業、日本企業の支店が対象。
【カナダ】在カナダ日系企業(製造業・非製造業)のうち、直接出資および間接出資を含めて、日本の親会社の出資比率が10%以上の企業、日本企業の支店が対象。
2024年(令和6年) 9月3日~9月24日
【米国】1,649社に回答を依頼し、694社より有効回答を得た(有効回答率42.1%)。
【カナダ】177社に回答を依頼し、80社より有効回答を得た(有効回答率45.2%)。
配信元:独立行政法人日本貿易振興機構
公開日:2024/12
ページ:49
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