
海外赴任者の給与手当、10%前後の微増にとどまり実質目減りの懸念も
トレンド
グローバル人材育成ニュース
今話題の「グローバル×人事関連」情報をお届け
人手不足が常態化する飲食業界では、外国人スタッフの活用が進んでいます。
中でも「フルサービス型」の接客を行う企業にとって、即戦力となる人材の確保は重要な課題です。
そうした中、コメダ珈琲店では、ミャンマーからの外国人材を対象とした本格的な採用と育成の仕組みを構築し、長期的な定着を実現する成果を上げています。
本記事では、その取り組みの詳細をご紹介します。
飲食チェーンにおける「セルフ式」が主流の中で、コメダ珈琲店はフルサービス型の店舗を全国に1000店舗以上展開しており、その接客力が店舗運営の要となっています。
人材不足が続くなか、日本語学校に通う留学生のアルバイト採用だけでは人手を安定的に確保することが難しいという課題がありました。
こうした背景のもと、ミャンマー人の接客能力や国民性が業界に適しているという声を受け、現地からの直接採用に乗り出しました。
コメダ珈琲店は2019年にミャンマー・ヤンゴンに「コメダトレーニングセンター」を設立し、日本語の習得、接客マナー、店舗運営に関する専門教育を来日前に実施しています。
全メニューの作り方や企業理念までを学ぶプログラムを用意することで、来日後すぐに現場で活躍できる体制を整えました。
このような取り組みにより、1期生・2期生ともに高評価を受け、55人中53人が継続して勤務するなど高い定着率を記録しています。
コメダ本部では、フランチャイズ店でも外国人材を採用しやすくするため、住宅確保や行政手続きの支援、定期的なヒアリング体制を整備しています。
とくに、「日本で働きたい」ではなく「コメダで働きたい」という意欲を持つ人材に絞って採用する仕組みや、現地での情報共有によるミスマッチ防止が定着につながっています。
また、地方展開を進める店舗では、立地条件や生活環境について事前に詳細説明を行うなど、長期的な勤務を見据えた工夫もなされています。
外国人材の採用においては、制度や体制整備と並行して、企業の理念や職場文化への理解を深める教育が不可欠です。
採用から定着まで一貫した仕組みづくりが今後の鍵となるでしょう。
配信元:東洋経済ONLINE
公開日:2025/02/28
次の記事
無料トライアルご希望の方、お見積もりはこちらからお問い合わせください