マネーフォワード、英語化プロジェクトで日本語不問のエンジニアを採用
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小野谷機工は、タイヤ関連機械の企画・開発、製造、販売を行う国内唯一のメーカーです。
過去に一度断念した海外進出に再び挑戦することを目指し、高度外国人材の採用・育成に力を入れています。
本記事では同社の外国人材定着の取り組みや今後の計画についてご紹介します。
人事部や海外事業部の方は、参考記事としてお役立てください。
同社の従業員数は関連会社も含めると約300人、高度外国人材は12人が在籍し(2024年9月時点)、出身地はバングラデシュ、ベトナム、フィジー、中国とアジアが中心です。
同社が高度外国人材の採用を始めたきっかけは、2017年ごろに検討していた海外進出を断念したことです。
当時自社製品の潜在需要が高いアジア地域での生産拠点設立を目指していましたが、社内に英語でコミュニケーションができる人材がおらず、人脈形成に必要なリソースがそろっていないと判断し、断念するに至りました。
この海外進出断念の経験を契機に、将来的な海外展開に向けた体制作りの一環として、高度外国人材の積極採用に取り組むことになりました。
2018年に2人の高度外国人材が入社、それ以降毎年1~2人程度の採用を続けています。
同社では、近隣大学の教授や外国人社員による紹介などを通じ採用を行っており、日本語能力などの制約を設けず、頭の良さやバイタリティーなど将来性を重視、門戸を広げて採用活動を行っています。
同社は高度外国人材に対して、今後は生産技術の要になり、先頭に立って引っ張っていける存在になる事を期待しています。
長く働いてもらうため、外国人社員向けのサポートの充実を図っており、その1つが「つぼみプロジェクト」で、過去には茶道や華道など伝統文化の体験や、消防・防災に関する研修などを行ってきました。
また、社内の各種制度の改定などがあった際には、英語の通訳を介した説明会を別途行い、外国人社員の日本語レベルに配慮した対応を行っています。
技術習得のサポートを目的とした新プロジェクトも立ち上げる予定で、各生産工程の手順書やマニュアルを映像化し、外国人社員の母国語の字幕を付けたトレーニング用の動画を作る計画です。
紙ベースの手順書やマニュアルでは細かなニュアンスが伝わりづらいという課題に対し、実際の作業や操作を何度も繰り返し見ることができる動画で解決し、より効果的な技術習得につなげる狙いです。
同社では外国人材の実現可能性にこだわらない提案力とバイタリティーが高く評価されています。
例えば、「社員の家族のコミュニティーを作りたい」との提案を受け、会社として場所の提供や配偶者の日本語教育の支援などを行いました。
外国人社員の家族が会社や地域に早く溶け込むことができると好評だといいます。
業務に直結することだけではなく、社内環境整備やネットワークづくりなど側面的な観点からの提案も多く、気づかされることが多いといいます。
また、自分のキャリアは自分で切り開こうという意欲も高く、日本人社員へのよい影響が期待されています。
将来的には、関連会社も含めて500人体制を目指す中、外国人材は2割を目指したいとかんがえており、将来の海外展開、今後の企業成長の原動力として、高度外国人材を位置づけ、さらなる体制の整備・強化に取り組んでいます。
配信元:独立行政法人日本貿易振興機構
公開日:2024/10/21
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