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日本企業のグローバル化、今重要な国際戦略モデルとグローバル経営管理体制とは

紹介

経済のグローバル化が進む昨今、日本企業においてCFO(最高財務責任者)の役割が急速に高まっています。高度な専門性が求められ、業務の範囲が広がり、業績に与える影響が大きくなっているのです。

本記事では、製造業を中心に通算25年超CFOの役割を務めてきた実務家の吉松加雄氏の提言を基に、戦後日本の製造業のグローバル化と各段階における経営に着目し、そのポイントをご紹介します。

人事部や海外事業部の方は、参考記事としてお役立てください。

ポイント

①日本の製造業のグローバル化モデルは、戦後の高度経済成長期を支えた輸出主導のインターナショナルモデルから、マルチドメスティックモデルを経て、グローバルモデルまで、自前主義(自社内完結)と中央集権(マザー工場集権)的な思考によって進んできました。日本のマザー工場の現場力と製品競争力が異文化対応におけるスムーズな移転を支えてきたといえます。また属人的生産ノウハウが重要となる日本の製造業においては「匠」とも称される技術者の定着が必要不可欠であり、その点において日本の雇用制度(終身雇用と年功序列)もスムーズな異文化対応を後押ししてきたと言えます。

②日本の国際戦略のモデルは、高度経済成長期における高品質・高性能で価格競争力のある製品の輸出を特徴とるす「インターナショナルモデル」、海外販売/製造拠点展開を進めた「マルチドメスティックモデル」、地域統括機能設置を特徴とする「グローバルモデル」、全体最適によって持続的な企業価値向上を目指す現在のDE&Iの概念に通じるとも言える「トランスナショナルモデル」の順に変遷を遂げてきました。

画像引用:ダイヤモンド・オンライン

③日本電産は2015年「グローバル5極経営管理体制の確立」構想を打ち出しました。5極とは、グローバル本社の京都を核として上海,シンガポール,セントルイス,オランダに地域統括会社を設置するものです。この管理体制の特徴は、事業本部と国内グループ会社がプロフィットセンターとして、収益責任を担い事業軸(縦軸)で、機能軸(横軸)のサポートを得ながらグローバルに事業展開をしている点です。地域統括会社は収益責任を持たないコストセンターとして、事業横断的に機能軸(横軸)を通して経営品質と経営効率を向上させるという、事業軸(縦軸)と機能軸(横軸)のマトリックス型組織モデルです。3G(グループ、グローバル、ガバナンス)の強化過程、特にクロスボーダーM&A対応のPMIにおいてはグローバルな視点で海外の先進事例を積極的に採用することが大切です。従業員のモチベーションを高め、全体最適で経営管理レベル向上を推進する協働関係構築につながります。

画像引用:ダイヤモンド・オンライン

配信元:ダイヤモンド・オンライン
公開日:2023/11/22

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