女性社員の起用がカギ、海外駐在員の人材不足、企業の抱える課題とは?
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世界約130カ国で事業を展開する豊田通商。グループ会社を含めた全体の従業員数は6万5千人にも上ります。
そんな同社の駐在員とその家族、そして海外出張者の安全を守るのが、危機管理・BCM推進室です。
本記事では、危機管理・BCM推進室の室長を務める山下昌宏氏が同社のBCP構築とBCM体制の整備による海外危機管理について具体例を交えて紹介します。
人事部や海外事業部の方は、グローバル人事戦略策定等の参考記事としてお役立てください。
①危機管理・BCM推進室では、海外リスクに関する情報を社内で共有するために、社内ネットワーク専用WEBサイト「海外危機管理ホームページ」を整備しました。会社全体で危機意識を高めるため、共同通信「海外リスク情報」、外務省「海外安全ホームページ」などのバナーが最上段に並びます。海外駐在員となる社員向けの赴任前研修で利用方法を説明するのはもちろん、海外出張の際は当該ホームページを経由しないと申請できない仕組みを導入、社長や役員からのメッセージを掲載し、ホームページの情報に目が向くように取り組んでいます。
② 同社ではリスク管理基本方針を定め、労働災害や交通事故など20項目に該当する緊急事態が発生した際の報告体制が構築されており、戦争・紛争・テロ・誘拐と自然災害は危機管理・BCM推進室の室長へ連絡するルールになっています。併せて共同通信「海外リスク情報」等で最新の情報を収集に努め、今年2月のトルコの南東部巨大地震や、2021年2月にミャンマーで起きたクーデターにおいても、迅速かつ的確な対応を実現し、大きな成果を挙げています。
③同社は海外でのトラブルに備えて「命を守るため」の教育と訓練をセキュリティの専門会社に依頼し、2014年から英国とフィリピンで実施しており、世界各地から各拠点のトップやナンバー2を中心に参加者を募っています。訓練は実際のトラブル発生を想定し、テロリストによる拘束や尋問、誘拐されたときの対応や、銃で撃たれた仲間を救助する方法など実践的な内容です。コロナ禍対面の訓練を停止していたため、今後PDCAの再構築が必要であると考えています。
配信元:共同通信デジタル
公開日:2023/3/22
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