女性社員の起用がカギ、海外駐在員の人材不足、企業の抱える課題とは?
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近年、雇用の流動化が進み環境が変化するなか、優秀な人材の流出を防ぐべく社内公募制度に再度注目が集まっています。
本記事では社内公募制度導入のメリット・デメリット、そのポイントについて具体例と共に紹介します。
人事部や海外事業部の方は人材採用の参考記事としてお役立てください。
日本では1990年代に注目された社内公募制度。バブル崩壊後に事業ポートフォリオを見直したり、大型の新事業を始めたりする企業が増えたのを機に、既存社員の再配置を目指すべく導入されました。しかしその後、企業側のメリットが乏しいことを理由に、多くは次第に形骸化してしまいました。
しかし雇用の流動化が進む近年、社外でも通用するキャリアを社内で築けないと判断し、優秀な人材が会社を離れるケースが出始めており、企業も人材を繋ぎとめるために再び社内公募制度に注目するようになりました。
NECでは2019年に社内公募制度を復活させました。原則全てのオープンポジションを社内求人サイトに掲載し、通年公募しています。約3400人が経歴書を登録しており、実際に異動した社員は累計で1000人超に上ります。
加えて、最近ではジョブ型雇用制度へと移行する企業が増加したことで、社内公募制度が見直される機運も高まっています。成果がよりシビアに評価される環境でも活躍できるよう、複数の専門性を身に付けたいと考える社員のニーズに応える形で、社内公募制度が活用されているのです。
画像引用:日本経済新聞
富士通ではジョブ型を2020年幹部社員に、22年から一般社員にも導入しました。ジョブ型ではポストごとの業務内容を明確にし、適切な人材とマッチングさせる点において社内公募と相性が良く、ジョブ型とセットで導入するケースも多く見られます。富士通では異動の7〜8割が公募経由です。また、22年度は国内グループ企業を含めて約6400件の募集があり、約7900人が応募、うち4割が合格しています。
社員が自発的にキャリアを選べるため、同制度によって異動した社員はエンゲージメントが高いというメリットがある一方で、求人内容上メリットが誇張されていた事などが理由で、異動後に理想とのギャップを感じるケースも存在するようです。
時代の変化によって再評価されている社内公募制度、今後の更なる活用にはきめ細やかな制度設計が欠かせません。
画像引用:日本経済新聞
配信元:日本経済新聞
公開日:2024/05/17
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