言語だけでなく異文化理解の重要性を認識し、限られた赴任前期間でも質の高い研修を実現
半導体等の微細加工には欠かせない高機能化学薬品 “フォトレジスト”。東京応化工業株式会社は、1960年代に国産初の半導体用のフォトレジストを開発するなど、設立当初から「技術立社」を旨とし、様々な「国内・世界初」「国内・世界最高レベル」の技術を開発してきました。現在では半導体フォトレジストでグローバルシェア No.1(2024年見込み出荷量ベース ) の高い市場競争力を持っています。海外売上高比率も約8割に上る同社にINSIGHT ACADEMYのEラーニングを導入した背景や活用方法、受講者の声などを伺いました。
- [お話を伺った方]
- 東京応化工業株式会社 人事部 海外人事課 課長 三輪 誠さま
東京応化工業株式会社 人事部 海外人事課 課長補 松本 祐樹さま
- 社名
- 東京応化工業株式会社
- 業種
- 化学
- 従業員数
- 1,996名(連結)
- グローバル拠点
- 7か国
- 設立
- 1940年
- ウェブサイト
- https://www.tok.co.jp/
- 海外駐在員
- 海外駐在前
- 海外部門
- プール人材
- 国内社員全般
導入の背景
●「なぜか現地でのコミュニケーションが上手くいかない」と不安に感じている人が多数いた
●言語ができても異文化理解が足りないと異文化コミュニケーションの改善にはつながらない
選定のポイント
●国別の異文化理解があるので出向先に合わせて受講できる
●24時間365日いつでもどこでも受講できるEラーニングが合っていた
●当社独自の「海外赴任前に受けるべき内容」として、受講セグメントごとに必須コースをカスタマイズして組むことができる
導入効果
●赴任先でも受講できるので、赴任前には想像できなかった問題もEラーニングを受講して解決につなげることができる
●事前に異文化理解を学習してもらうことで、海外赴任者の不安を解消できた
●150講座以上ある中から受講内容を絞って設定できるため、赴任前の限られた時間の中でも質の高い、十分な研修につなげられる
受講者の声
●アメリカ赴任を予定しており、人材採用の面接も担当するため、非常に参考になった。
●種類の多さと煩雑さで取り掛かりにくい貿易実務の全体像が、平易に理解することができた。
●ナショナルスタッフのモチベーションを上げる方法のヒントが得られた。英語のコンプレックスが無くなったので、積極的に発言したい。
●「常識」というものはその中にいると気づけないことが多いので、外国人から見た日本における社会人の常識がどう映るかを知ることができ、とても有意義だった。
言語研修だけではなく異文化理解の重要性を認識したので、24時間365日いつでもどこでも受講できるEラーニング導入を決めた
――INSIGHT ACADEMY導入のきっかけと決め手について教えてください。
当社には現在、全体で90名前後の海外出向者がいます。
毎年、彼らに何か不満・不安に思っていることはないかヒアリングをしていますが、その中で、現地の方と喋れない・コミュニケーションがうまくいかないといった意見が多くありました。
当社の福利厚生の一つでもある語学学習のみを赴任者へ提供しており、無制限で受けて良いことになっていますが、それでも実際の場面で「なかなか話せるようにならない」という課題がありました。
その原因を社内でも話し合った結果、言語だけ知っていても異文化理解が不足しているとコミュニケーションの改善にはつながらないんじゃないかという結論に至りました。
そこで異文化理解について調べていくうちに出会ったのがINSIGHT ACADEMYです。
外部の集合研修に参加させる案も検討したのですが、どうしても開催が不定期で、受講のタイミングが限られてしまうという課題がありました。
その点、Eラーニングであれば24時間365日、いつでも受講できるという利便性があります。
そうした理由から、最終的に「Eラーニングの方がより適している」という結論に至りました。

国別の異文化理解があり、赴任先でも受講できる
――リリースされている講座コンテンツにはご満足いただけていますでしょうか?
INSIGHT ACADEMYのEラーニングには、国別の異文化理解*1 があるので、出向先に合わせて受講できるのが良いと思います。
実は私、INSIGHT ACADEMY 導入前に海外赴任し、導入後に帰国してきたんです。
当時は言語学習のサポートのみの状態で赴任したため、日本との法律の違いや働き方の違いについて、自発的にセミナーを探して受講していました。
そこで、現地でのマネジメントの在り方など、日本と違う部分がかなりあるなと痛感し、もっと事前に学んできたらよかったと思いました。
今はINSIGHT ACADEMYのE ラーニングがあるので、逆に羨ましいくらいです。
さらに、赴任先でも受講*2 できるので、赴任前には想像できなかった問題もEラーニングを受講して解決につなげることができるのがありがたいです。
また、講座自体の満足度は高いですが、受講率はまだまだ伸びると思います。これは、赴任者にいかに危機感を持たせられるかがポイントです。
「このまま赴任したらマズい!」と赴任者本人が危機感を持つことで、はじめてスタートラインに乗ることができます。
我々も赴任者へ危機感を煽るような仕組みを考えるのはもちろんですが、以前出席した INSIGHT ACADEMYの受講者説明会に参加してもらうことで、より危機感を煽る刺激につながるのではないかと感じました。この受講者説明会とE ラーニングを上手く組み合わせて活用していければ、より即戦力となるグローバル人材育成につなげていくことができると思います。
*1 国別駐在員研修シリーズ
対象国でのビジネス経験豊富なプロフェッショナルが、赴任先で現地社員と信頼関係を築いて成果を出すために解説。前半は対象国の国民性・ビジネス習慣・就業意識など
を日本との違いに注目しながら解説&日本人駐在員が陥りやすい失敗例を紹介。後半は赴任先で現地社員とどのように信頼関係を築いていくべきか、プロフェッショナル自
身の経験談も交えて具体的に解説。24 か国以上公開中。*2025 年 9 月現在
*2 専用プラットフォーム
当局のインターネット規制がある中国・インドネシアで在住しながら学習する場合は専用プラットフォームを別途オプションとしてご利用頂けます。
アジア圏に比べ欧米へ赴任する際の不安が強かったが、事前に異文化理解を学習することで解消できている
――受講者からの声を教えてください。
当社の海外赴任は、大きく分けて二つの形があります。
ひとつは、海外拠点からの要請に基づき「このポジションにはこの能力を持つ人材が必要」と判断されて赴任するケース。
もうひとつは、若手社員を対象にしたトレーニング目的の赴任です。
現地で経験を積むことで、グローバルな環境での対応力やスピード感を磨くことができる点に大きな意義があります。
このように、社員一人ひとりの強みや成長の機会に応じて海外で活躍の場を広げています。
つい最近行った赴任者は、「すごく良かった。まだまだ受講して学びたい!」と言っていました。
この方は元々、海外赴任を強く希望していたというのもありますが、やはりちゃんと受講すれば効果は高いんだなと我々も実感したところです。
他にも、アジア圏に比べてアメリカへ赴任するケースの方が異文化というところで危機感を持つ人は多いですが、その場合でも、ある程度の不安は解消してから赴任することができたようです。「アメリカ人との異文化コミュニケーションにおいて不安があったが、赴任前にあらかじめ彼らの考え方などを勉強できてよかった」と言っていました。
この結果は、我々が赴任者に受講して欲しい必須項目*3 を受講セグメントに応じて、こちらで設定できることも一因だと思います。
マネージャーより一歩手前の層を受講対象としているため、必須項目からマネジメント等の講座を外すなど、受講内容を絞って設定しています。
そのため、赴任前の限られた時間の中でも質の高い、十分な研修につながったんだと思います。
毎月の学習履歴レポートでのフィードバックが、我々にも良い刺激になっている
――INSIGHT ACADEMYの支援体制はいかがでしょうか?
専任コンサルの方*4 が総括報告書*5 や学習履歴*6 レポートでフィードバックを出してくれるのが大変助かります。
これがあることで、我々も赴任者へもっとできることはないかと考える良い刺激になっています。
また先述した必須項目は、我々の実体験を踏まえ「海外赴任前に受けるべき内容」として組んでいます。
日本から赴任する社員は現地にとって即戦力であることが求められるため、現地に着いてゼロから学ぶのでは遅いのです。
赴任前に即戦力化を図ることを重視し、そのためのプログラムを設けています。
だからこそ、専任コンサルの方と相談させていただきながら必須項目を組めるのは、大きな魅力だと感じています。
*3 必須コース・推奨コースとは
学習目標の設定・視聴コース選択時の指針を目的に、受講者様のセグメント / 受講期間に応じて、15~40講座程度の「受講者必須コース」「受講者推奨コース」をそれぞれ作成・提案し、効率的に学習を進められるよう支援いたします。受講者のINPUTやOUTPUTの量/質向上を通じて、受講者の行動変容、ひいては貴社への業績貢献を目指しています。
*4 専任コンサルタントとは
Eラーニングを導入して終わりではなく実際に成果に結びつけられるように、専属コンサルタントが運営面においても貴社をしっかりサポートいたします。定量 / 定性的分析や育成効果の振り返りに至るまで国内唯一のグローバル人材育成専門会社としてのノウハウを活用し、貴社のグローバル人材育成全般をきめ細かく支えてまいります。
*5 総括報告書とは
INSIGHT ACADEMY導入初年度全体の総括・振り返りを行うMTGでご提出する報告書です。
学習時間や受講率などの“定量分析”のみならず、受講者総括アンケートによる受講者の意識変化や行動変容などの“定性面”にもフォーカスした《学習効果検証》をまとめたもので、導入企業内のグローバル人材育成課題の洗い出しや、次年度以降の育成施策検討のために活用いただいています。
「Eラーニングを導入して終わり」ではなく、利用率の向上や学習理解度の促進に至るまで専属のコンサルタントが伴走サポートするグローバル人材育成支援サービス「GHR支援デスク」と併せて活用いただけます。
*6 学習履歴レポートとは
受講者の学習合計時間やログイン率、平均学習時間の推移、視聴済みコースの一覧など、受講者の利用状況を可視化し毎月提出しています。未受講者 / 部署 / 拠点への個別フォローなど受講の更なる促進や、カリキュラム見直しなどに活用いただいています。

万全な事前準備で「即戦力」となる人材を送り出したい
――貴社グローバル人材育成における今後の展望について教えてください。
海外赴任は、やはり言葉の面でも文化の面でも苦労することがたくさんあると思います。
そのため、事前にしっかり準備することで、いわゆる「即戦力」となる人材を送り出していきたいです。その事前準備のところで INSIGHT ACADEMYのEラーニングを活用していきたいと思っています。
海外赴任に対して後ろ向きになってしまっている方にもINSIGHT ACADEMYが開催している受講者説明会へ参加してもらって、海外赴任に対して前向きになるきっかけや刺激になるといいなと思います。
海外赴任先で上手くいっている方は、あとから話を聞くと大体「楽しかった!もう一回行きたい。」と言っています。
こういった言葉は我々としても人事冥利に尽きるので、赴任前ももちろんですが、赴任後もフォローアップしていきたいです。
また今は、国内の取引先が海外企業だったり、国内で受け入れている多様な外国籍の方への教育が必要だったりします。
そのため、海外赴任者だけではなく、国内にいてもグローバル人材となっていく必要があると考えています。最終的な理想として全社員がグローバル人材となることを目指していきたいです。
恐れるな。飛び込んでみろ。きっと楽しいことも待っている。
――これから海外赴任される方へ メッセージをお願いします。
これから海外へ赴任される方には、ぜひ「恐れるな。飛び込んでみろ。きっと楽しいことも待っている。」と、海外赴任を経験した立場からお伝えしたいです。
海外への不安からものすごく根詰めて勉強し、過度にナーバスになってしまう方が結構います。
もちろん事前準備の学習も大切ですが、赴任者本人の気持ちも大切です。
「きっと楽しいことも待っている」という気持ちで飛び込んでいって欲しいです。
また、赴任後、ライフスタイルの変化によって、どうしてもモチベーションが下がってしまうことがあります。
そこで腐ることなく「楽しむ」というマインドでいると、あっという間に充実した任期満了になり、さらに何らかの成果にもつながると思います。ぜひ海外へのマインドセットをして、モチベーションを保ち続けていってください。
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