INSIGHT ACADEMY 導入事例

住友ゴム工業株式会社様

プール人材から海外赴任まで一気通貫で育成。海外ビジネスを自分事として捉える受講者が増えた

DUNLOP をコミュニケーションブランドとし、タイヤを中心に、ゴルフ・テニス用品や産業用ゴム製品など幅広い事業を展開し、22か国に拠点を持つ住友ゴム工業株式会社。長期経営戦略「R.I.S.E. 2035」のもと、グローバル人材育成を重要なテーマの一つに位置づける同社では、INSIGHT ACADEMYのE ラーニングと研修を活用し、プール人材、赴任前、赴任中までを見据えた一気通貫のグローバル人材育成体系を再設計し、計画的に運用しています。今回は、導入の背景や決め手、受講者の変化、そして今後のグローバル人材育成の展望について伺いました。

[お話を伺った方]
住友ゴム工業株式会社 ビジネストランスフォーメーション本部 BX 人事部 研修グループ 課長 杉山 慎太郎さま
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社名
住友ゴム工業株式会社
業種
ゴム製品製造業
従業員数
7,675 名(単体)/37,671 名(連結)*2025 年末時点
グローバル拠点
22か国*2025 年末時点
創業
1909年
ウェブサイト
https://www.srigroup.co.jp/
受講対象者
  • 海外駐在員
  • 海外駐在前
  • 海外部門
  • プール人材
  • 国内社員全般

導入の背景

● 従来は赴任が決まった後の研修が中心で、受講時期と実際の赴任時期がずれることも多く、学びを実務につなげにくかった
● 動機づけされた人材を計画的に育成するため、役員経由で「2年以内に海外駐在を想定する人材」を選抜し、
対象者を明確にする必要があった
● プール人材の段階から、赴任前・赴任後まで一気通貫で学びをつなぎ、現地で早期に活躍できる状態を目指した

選定のポイント

● まずEラーニングで、海外赴任者や海外事業に関わる人材に必要な学びを補える点が導入のきっかけになった
● 研修では、知識のインプットに加え、グローバルマインドセットや異文化コミュニケーションを
実践的に学べる点が決め手になった
● プール人材向け研修、赴任前研修、Eラーニングを組み合わせ、対象者の段階に応じて学びをつなげられる点に魅力を感じた

導入効果

● プール人材の段階から当事者意識を醸成できるようになり、
海外赴任やグローバルビジネスを自分事として捉える受講者が増えた
● プール人材、赴任前、赴任中までをつなぐ一気通貫の育成の流れができ、
赴任後の立ち上がりや現地適応にも良い変化が見られた
● 赴任前研修とEラーニングの組み合わせにより、赴任前の準備が具体化し、現地で成果を出すための土台づくりにつながった

受講者の声

【プール人材/プール人材向け研修 受講者】
● 今回の研修は、海外駐在そのものを具体的にイメージするだけでなく、会社全体のグローバル事業や、自分のキャリアのあり方を見つめ直す機会にもなった。海外駐在で
は現職よりも高い視座や役割が求められる可能性があることも印象的で、経営戦略やマネジメントの観点から物事を考える重要性をあらためて認識した。また、同じ研修
を受けるメンバーとの交流を通じて人脈が広がったことも有益で、今後グローバルに活躍していくうえでの意識づけとして非常に価値のある研修だったと感じている。

● 英語だけの対面研修やグループワークは普段なかなか経験する機会がなく、最初は緊張もあったが、実際に外国人講師や他のメンバーとやり取りする中で、失敗を恐れず
に発言してみることの大切さを実感できた。会議で活用できる英語フレーズだけでなく、異文化環境の中で会議をファシリテートするための考え方まで学ぶことができ、単なる語学の問題ではなく、グローバルな場でどう振る舞い、どう伝えるかが重要なのだと理解できた。自分の課題も具体的に見えたことで、今後さらに学びを深めていこうという意欲につながった。

● 海外駐在についてはこれまで漠然としたイメージしか持てていなかったが、研修を通じて、求められる役割や必要な知識・スキル、自分が今後何を準備すべきかを具体的
に考えられるようになった。会社の海外方針や事業の方向性の中で、自分がどのように関わり、どのように価値を発揮していくべきかを整理できたことで、受講前と比べ
て視座が上がり、海外事業をより自分事として捉えられるようになったと感じている。

【海外赴任者/海外赴任前研修 受講者】
● 実際に赴任してみると、業務範囲や管理体制があいまいで、どこから手を付ければよいのか迷う場面もあったが、研修を通じて、業務計画、管理体制、役割分担、評価といった観点で整理しながら考える重要性を再認識した。赴任前にこうした視点を持てたことは、実務に入るうえで大きかった。

● 赴任先国の国民性や仕事観、服装や食事マナー、会議で使える英語表現だけでなく、異文化環境で会議をファシリテートするための考え方まで学ぶことができ、実務に直
結する内容で非常に参考になった。加えて、変えられるものと変えられないものを切り分け、環境のせいにせず、自分にできることを考えて行動することが成功への近道であるという視点も印象に残った。これまでビジネスマナーについてはネット検索で調べることもあったが、情報がさまざまで迷うことも多かったため、正しい情報を整
理して理解できたことにも大きな価値を感じた。

● 赴任先の人々の仕事観や、駐在員が陥りがちな失敗、信頼関係を築くためのポイントを具体的に学ぶことができた。現地でナショナルスタッフと関わる際に、相手の文化
的背景を踏まえてコミュニケーションを取ることの重要性を実感した。

従来の赴任前中心の育成では限界があり、
前段階から計画的に育てる必要があった

――グローバル人材育成の見直しに至った背景について教えてください。

当社では以前、海外駐在員向けの研修を内製中心で実施していた時期があり、毎年30 人ほどが参加していました。
内容としては、海外赴任前に必要となる基礎知識やリスク、文化理解、貿易実務などを扱うもので、一定の学びの機会にはなっていました。
ただ、受講した人がすぐに赴任するわけではなく、実際に海外に行くまでに時間が空いてしまうため、いざ赴任する頃には学んだ内容が十分に残っていないという課題がありました。

また、参加者の中には、本人が海外赴任を強く希望しているというよりも、組織の人員配置の流れの中で将来的に赴任する可能性がある人も含まれており、必ずしも当事者意識が十分に高まった状態で学べていたわけではありませんでした。
そのため、受講しても実際の赴任や現地での成果発揮に結びつきにくく、本来目指していたグローバル人材育成の仕組みとしては機能しにくい面があり、一度研修を停止しています。

その後も海外拠点と駐在員は増え続ける一方で、現地で十分に成果を出せる人材が限られていたり、ナショナルメンバーとうまく関係を築けず交代が必要になるケースが出たりと、グローバル人材育成に関する課題が見えてきました。こうした状況を受けて、海外駐在を単なる配置ではなく、人材育成における重要な経験と捉え直し、赴任が決まってから最低限の準備をするのではなく、その前段階から計画的に育成する仕組みへと見直す必要があると考えました。

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まず不足していた学びをE ラーニングで補い、
その後、当事者意識を高める研修へと広げていった

――そうした課題を受けて、INSIGHT ACADEMY の導入はどのように進んでいったのでしょうか

そうした課題を踏まえ、当社ではグローバル人材育成をあらためて立て直していくうえで、まず海外赴任者や海外事業に関わる人材に必要な学びを補える手段を探していました。
その中で最初の接点となったのが、当社のグローバル人事部のGHRが、INSIGHT ACADEMYのEラーニングに良い教材があると知り、その情報が共有されたことです。
ちょうどその頃、当社ではグローバル人材育成に向けた教育が十分にできておらず、外部サービスの活用を検討していたタイミングでもあったため、まずは海外赴任者に必要な知識や視点を補う手段として、E ラーニングを導入しました。

Eラーニングを活用しながら育成体系を見直す中で、知識習得に加えて、海外事業を自分事として捉える意識や、異文化の中で相手と信頼関係を築くためのマインドセット、グローバルコミュニケーションを育むことの重要性も、より明確になっていきました。

そこで当社では、Eラーニングに加えて、対象者の段階に応じた対面研修 も組み合わせていくことにしました。
実際に赴任が決まった社員には、拠点運営や現地マネジメントに向けた準備を行う「海外赴任前研修プログラム*1」を、またその前段階にいるプール人材には、当事者意識やグローバルマインド、異文化コミュニケーションを養う「プール人材研修プログラム*2」 を導入しています。
INSIGHT ACADEMYは、知識習得のためのEラーニングと、土台づくりから実務準備までを支える対面研修を組み合わせられる点が、当社の再設計した育成方針に合っていると感じました。

*1 INSIGHT ACADEMY 研修:海外赴任前研修プログラム
海外駐在員予定者の多くは管理職未経験者ですが、海外現地拠点においては海外人材を管理する立場になります。本研修では、管理職未経験者の方が海外現地で管理職としてご活躍して頂きやすいように、現地拠点のマネジメントの要素を全般的に強化することをゴールとしています。

*2 INSIGHT ACADEMY 研修:プール人材研修プログラム
国内社員がグローバル人材として育成していくには、自社の海外事業を自分事化としてとらえて頂くことが何よりも肝要です。
本研修を通じては自社の海外事業を当事者として企画・疑似体験頂くことでグローバルマインドを醸成し、海外駐在員、海外部門への異動などグローバルを軸とした具体的なキャリアパスを描いて頂くことをゴールとしています。

E ラーニングと研修を組み合わせ、プール人材から赴任前・赴任中まで
一気通貫で育成している

――現在、住友ゴム工業様では、INSIGHT ACADEMY のE ラーニングと研修をどのように活用されていますか

現在当社では、INSIGHT ACADEMY のEラーニングと研修を組み合わせながら、プール人材から赴任前の研修、赴任中に現地での受講に至るまで、一気通貫の育成を進めています。

再設計にあたって特に重視したのは、各職場が、海外駐在を見据えて動機づけしたメンバーを参加させることでした。そのため、役員経由で「2年以内に確実に海外駐在を考える人」を選んでもらう形に切り替え、対象者を明確にしています。

そのうえで、プール人材に対しては、海外事業を自分事として捉える意識づけや、グローバルマインド、異文化コミュニケーションを養う対面研修に加えて、E ラーニングもあわせて活用しています。研修で当事者意識や学ぶ目的を明確にしたうえで、Eラーニングによって必要な知識を深めていくことで、学びをより主体的なものにできると考えています。

一方、実際に赴任が決まった社員に対しては、拠点運営や現地マネジメントに向けた準備を行う赴任前研修に加え、赴任先別の学習や振り返りに活用できるEラーニング を提供しています。さらに赴任後もEラーニングを継続して受講してもらうことで、学びを単発で終わらせず、実務につなげていく運用を行っています。
以前は、赴任が決まった後に最低限の準備を行う形になりがちでしたが、現在はプール人材の段階からEラーニングと研修を組み合わせて学びを始め、赴任前、赴任後へとつなげていく流れができてきました。実際に、プール人材向け研修を受けた人が、その後に内示を受け、赴任前研修とEラーニングを経て赴任するケースも増えており、段階に応じて学びを積み上げられる育成体系になっています。

プール人材には、海外事業を自分事化する研修とEラーニングを組み合わせ、
当事者意識の醸成から学びを始めている

――まず、プール人材に対しては、どのような育成をされていますか

プール人材については、2 年以内に海外駐在を想定している人材を、役員経由で選抜して参加してもらっています。以前のように広く募る形ではなく、海外駐在を見据えて動機づけされたメンバーを対象にしているため、研修の位置づけが明確になっています。

当社としては、海外駐在に向けた育成では、いきなり知識やスキルの習得から入るのではなく、まず自分が近い将来海外に行くのだという意識や覚悟を持ち、海外事業を自分事として捉えることが大切だと考えています。
そのため、プール人材には、年1 回のプログラムとして、3 日間にわたる研修とE ラーニングを組み合わせて活用しています。ここでいう3 日間は連続実施ではなく、一定の間隔を空けながら進めており、その間に当社の内製研修やINSIGHT ACADEMY のE ラーニングも組み込むことで、学びを段階的かつ継続的に深められるように設計しています。

研修では、自社の海外戦略と自分との関わりを考える機会に加え、グローバルコミュニケーションや異文化理解、将来のグローバルキャリアを考える内容が段階的に組み込まれており、海外事業に向き合う土台づくりにつながっています。
そのうえでE ラーニングも受講してもらうことで、必要な知識をさらに深められるようにしています。

当社としては、こうした順番と間の取り方が重要だと考えています。時間を空けて研修を実施することで、その都度学びを振り返りながら次のステップに進むことができ、単発で終わらない継続的な育成につながります。
まず、海外駐在やグローバルビジネスに向き合う当事者意識と、異文化の中で仕事をするためのマインドセット、コミュニケーションの土台をつくる。そのうえで、E ラーニングや内製研修も含めて必要な知識や視点を学んでいくことで、学びがより主体的なものになり、実際の赴任や業務にもつながりやすくなると感じています。

海外事業の自分事化から異文化コミュニケーション、キャリア設計までを、
実務経験豊富な講師陣が支えている

――プール人材向け研修では、どのような内容を扱っているのでしょうか?

プール人材向け研修では、海外事業を自分事として捉えるところから始め、異文化の中で成果を出すためのコミュニケーションやマインド、さらに将来のグローバルキャリアを考えるところまで、段階的に学べる構成になっています。

まず、自社の海外戦略や海外事業に自分がどう関わるのかを考え、海外事業を自分事として捉える土台をつくります。そのうえで、異文化理解やグローバルコミュニケーションを学び、ロールプレイや模擬会議などを通じて、多様な相手と協働するための姿勢や実践感覚を養います。さらに、駐在だけでなく国内から海外と関わるケースも含めて、グローバルキャリアをどう描くかを考える内容まで組み込まれており、受講者が自分自身の将来像を具体的に考える機会にもなっています。

講師陣にも大きな強みを感じています。藤田孝講師*3は、元キーエンス海外事業部長として、海外事業をゼロから立ち上げ、100 名を超える駐在員を選抜・育成してきた実績を持つ方です。海外事業の第一線で培った実体験をもとに、海外事業に向き合う姿勢や、駐在員に求められる素養、グローバルキャリアの考え方まで伝えていただける点に、大きな価値があると感じています。

また、ジョン・ジェームス・リンチ講師*4の回では、異文化ビジネスやグローバルコミュニケーションを、より実践的に学べる点が特徴です。ジョン講師は大手日系・外資系企業で異文化ビジネス研修やコンサルティングを行ってきた実績があり、その知見をもとに、多様な価値観を持つ相手とどう向き合うかを体感的に学ぶことができます。講義は基本的に英語で進みますが、単に英語力を試す場ではなく、グローバルな環境で自分の考えを伝え、相手と協働する感覚を養う機会になっています。こうした講師陣による研修だからこそ、知識の習得にとどまらず、受講者の意識や行動の変化につながりやすいと感じています。

*3 藤田孝(ふじた たかし)講師
元 キーエンス海外事業部長
株式会社キーエンス 海外事業部長として、海外事業をゼロから立ち上げ、19 現地法人・160 海外拠点を管轄指導、100 名を超える駐在員を選抜・育成指導した実績を持ち、現在はその経験を元に、経営全般、組織運営強化、海外進出など、多様な企業支援を行っている。

*4 ジョン・ジェームス・リンチ講師
J-Global,Inc. CEO
英国ブリストル大学卒。日本在住歴30 年以上。来日後、国際ビジネス・コミュニケーション・スキルを指導。日本での豊富なビジネス経験を活かし、2010 年(株)J- グローバルを設立。これまで100 社以上の大手日系・外資系企業にて、異文化ビジネス研修、コンサルティングの実績を持つ。

赴任前研修とE ラーニングを組み合わせ、
赴任前の実務準備から赴任後の学び直しまでつなげている

――では、実際に赴任が決まった方や、赴任後の方に対しては、どのような育成をされていますか?

実際に赴任が決まった社員に対しては、赴任前研修とE ラーニングを組み合わせて育成しています。

赴任前研修では、単に赴任手続きや一般的な心構えを伝えるのではなく、海外拠点で成果を出すために必要な拠点運営やリーダーシップ、マネジメント、現地人材育成、リスク対応まで含めて学べる内容にしています。
海外に行くと、日本にいる時よりも一段高い視座や役割が求められるため、現地でどのように組織を動かし、ナショナルメンバーと関係を築き、成果につなげていくかという観点で準備することが重要だと考えています。

E ラーニングについても、赴任が決まった後の学びにしっかり組み込んでいます。
たとえば赴任先別の学習や、グローバルマインドセットの振り返りなど、赴任直前のタイミングで自分に必要な内容をあらためて学ぶことで、過去に学んだことを思い起こしながら赴任に備えられるようにしています。
さらに赴任後もE ラーニングを継続して受講してもらうことで、現地で直面する課題や実務に照らしながら学びを深められるようにしています。

当社としては、赴任前になってから最低限の準備をするだけでは十分ではないと考えています。
そのため、プール人材の段階で当事者意識やマインドセットを養い、実際に赴任が決まった段階で赴任前研修とE ラーニングによって実務準備を行い、赴任後も継続的に学ぶという流れをつくっています。
こうすることで、赴任前の準備だけで終わらず、現地で成果を出すところまで見据えた育成につなげています。

赴任前研修では、拠点運営・現地マネジメント・リスク対応までを、
実務に即して学んでいる

――赴任前研修では、どのような内容を扱っているのでしょうか?

赴任前研修では、海外赴任にあたって必要な心構えにとどまらず、実際に現地で成果を出すために求められる拠点運営やマネジメントの実務まで踏み込んで学べる内容になっています。
具体的には、グローバルマインドや異文化マネジメントに加え、海外拠点におけるリーダーシップ、マネジメントの基本、人材育成、現地人材の採用・定着、ナレッジマネジメント、不正防止やリスク管理など、赴任後に直面しやすいテーマが体系的に組み込まれています。
海外では、日本にいる時よりも広い役割が求められ、現地社員を率いながら組織を動かし、成果につなげることが必要になるため、こうした実務に直結する内容を赴任前に整理しておくことが重要だと考えています。

この赴任前研修も、主に先述の藤田孝講師に担当いただいています。
プール人材向け研修で、海外事業を自分事として捉える意識やグローバルキャリアの土台づくりを支えていただいているのに対し、赴任前研修では、実際に現地で拠点を運営し、成果を出すために必要な視点や準備へと、学びを一段具体化していただいています。
海外拠点の運営と駐在員育成の両方を実際に担ってこられた方だからこそ、一般論ではなく、現地で何が求められるのか、どこでつまずきやすいのか、どのような準備をしておくべきかを実感を持って学べる点に大きな価値を感じています。

当社としては、赴任前の受講者にとって必要なのは、知識を増やすことだけではなく、赴任後の役割を具体的にイメージし、自分が現地で何を担うのかを腹落ちさせたうえで準備を進めることだと考えています。
その意味でも、この研修は、赴任前の不安を整理しながら、現地で成果を出すための視点と実務感覚を身につける機会になっています。

当事者意識が高まり、赴任前の準備の具体化から赴任後の立ち上がりまで、
行動変容につながっている

――実際に、受講者の皆さまにはどのような変化や成果が見られていますか?

受講者の様子を見ていると、まず大きいのは、海外赴任やグローバルビジネスを自分事として捉える意識が高まっていることです。
研修の休み時間や懇親会でも、海外現地法人の話やチームづくりにつながる会話が自然に生まれており、受講者同士が将来の赴任や海外での役割を前向きに語り合う場面が増えています。

実際に、プール人材向け研修の受講者からは、「海外に行く前にやるべきことや自身の今後について書き出すことで整理することができた」「海外駐在について漠然としていたイメージがより具体的になった」「自分への期待や準備に必要なことなど明確になった」「会社の方針の中でどう立ち回って成果を出せるか、見つめ直す良い機会となり、受ける前と比較すると視座が上がった実感がある」といった声が出ています。

プール人材の段階で、会社の海外戦略や自身の役割、今後の準備を具体的に考えられるようになっていることが伺えます。
また、異文化理解やグローバルコミュニケーションの面でも変化が見られています。

プール人材向け研修では、「異文化のメンバーと仕事をする際、その文化を理解したうえで寄り添うことが大事だという気づきを得た」「英語を恐れずに使うことが重要だと学んだ」「終日英語で講義を聞き、グループワークをする経験を通じて、自分の実力が明確になった」「英語だけのレッスンで緊張感があったが、失敗するという不安要素が徐々になくなり、非常に楽しい講義だった」といった声も寄せられています。

研修を通じて、異文化コミュニケーションを頭で理解するだけでなく、自分自身の課題や向き合い方を具体的に捉えられるようになっていると感じています。
さらに、実際に赴任した後の変化も出始めています。プール人材向け研修を受けた後に赴任した方からは、赴任時にも研修で得たモチベーションや意識が保たれていたという声があり、現地のナショナルメンバーにも比較的早く溶け込むことができたと聞いています。

また、赴任前研修やE ラーニングを通じた学びについても、「実際に赴任してみて、業務範囲や管理体制があいまいな部分があり、どこから手を付ければいいかわからない部分があったが、改めて業務計画、管理体制、割り当て、評価と層別して検討していく」「“言わなくても伝わる”のではなく、“言わないと伝わらない”というマインドセットが必要だと理解した」「文化的背景や個人差により、伝え方を工夫しないと真意が伝わらないと理解した」「インドネシア人の仕事観、駐在員が陥りがちな失敗、信頼関係を築くポイントが学びになった」といった声が出ています。

同じ拠点にいる未受講者から「自分も勉強しておけばよかった」と言われたという話もあり、受講者本人だけでなく、周囲から見ても違いが感じられているようです。こうした変化が、赴任前の準備だけでなく、赴任後の立ち上がりや現地で成果を出すための土台にもつながっているのだと思います。

定期的・定量的なフォローが、
社内での受講促進と学習定着を支えている

――INSIGHT ACADEMY の支援体制についてはいかがでしょうか?

支援体制については、「学習履歴レポート*5」 などで定期的かつ定量的にフォロー いただけている点をありがたく感じています。
受講状況を可視化したうえで継続的に共有いただけるので、当社としても、それをもとに受講者へ声をかけたり、学習を後押ししたりしやすくなっています。
特に、プール人材向け研修の受講者については、研修を通じて当事者意識が高まっている分、E ラーニングもあわせて学んでもらう流れがつくりやすくなっていますし、そうした動きを支援するうえでも、定期的なフォローは有効だと感じています。

一方で、アカウントを付与して学習を案内した社員や、赴任が決まってから学習を始める社員については、どうしても日々の業務や引き継ぎ、赴任準備が優先され、学習の優先順位が下がりやすい面があります。
そうした受講者に対しても、受講状況をもとに継続的にフォローいただけることで、社内として必要なタイミングでプッシュしやすくなっています。
当社としては、E ラーニングを導入して終わりではなく、実際に受講してもらい、育成施策として機能させるところまでが重要だと考えているため、こうした運用面での支援は助かっています。

また、必須コース*6の設定や進捗管理の面でも、支援体制は有効に機能しています。
どの対象者に、どの内容を、どのタイミングで学んでもらうかを整理しながら運用を進められるため、プール人材、赴任前、赴任後という複数のセグメントにまたがる育成体系でも、学びを止めずにつないでいきやすいと感じています。

*5 学習履歴レポートとは
受講者の学習合計時間やログイン率、平均学習時間の推移、視聴済みコースの一覧など、受講者の利用状況を可視化し毎月提出しています。未受講者/ 部署/ 拠点への個別フォローなど受講の更なる促進や、カリキュラム見直しなどに活用いただいています。

*6 必須コース・推奨コースとは
学習目標の設定・視聴コース選択時の指針を目的に、受講者様のセグメント/ 受講期間に応じて、15 ~ 40 講座程度の「受講者必須コース」「受講者推奨コース」をそれぞれ作成・提案し、効率的に学習を進められるよう支援いたします。受講者のINPUTやOUTPUTの量/質向上を通じて、受講者の行動変容、ひいては貴社への業績貢献を目指しています。

「R.I.S.E. 2035」のもと、
グローバル経営人材の育成をさらに強化していく

――貴社グローバル人材育成における今後の展望について教えてください

当社では長期経営戦略「R.I.S.E. 2035」の中で、「グローバル経営人材」「イノベーション人材」「デジタル革新人材」を、今後の会社の発展を支える重要な人材として位置づけています。

こうした人材の成長を導くリーダーを育てていくことが、これからますます重要になると考えています。
その土台となるのが、挑戦の文化、多様な人材が能力を発揮できる環境、そしてマインドセットです。
そのうえで、必要なスキルや経験を積み重ねていくことを重視しており、海外駐在もその重要な経験の一つだと捉えています。

また、こうした人材育成をさらに強化していく背景には、今後の事業戦略があります。
たとえば、「DUNLOP」ブランドのグローバル展開を進めるうえでは、欧米を中心に、お客様に近い場所で設計開発やコミュニケーションができる人材が必要になります。
市場に近いところでお客様の声を聞き、現地のエンジニアや関係者と議論しながら商品開発や事業運営を進めていくためには、グローバルに活躍できる人材が欠かせません。
そのため、今後は駐在員もさらに増えていくと考えています。

加えて、若手を対象とした海外トレーニー制度も新たに本格化していく予定です。若手人材にも海外での仕事や学びを経験する機会を設けることで、海外に対するハードルを下げ、将来の駐在やグローバルな活躍につなげていきたいと考えています。
その中でも、INSIGHT ACADEMYのグローバル人材育成サービスは、赴任予定者だけでなく、トレーニーのような若手人材に対しても、海外で活躍するためのマインドや基礎知識を学ぶ機会として活用していきたいと考えています。

当社としては、グローバル人材育成を単発の施策ではなく、事業成長を支える重要なテーマとして捉えています。
だからこそ、プール人材の段階から赴任前・赴任後までを見据えた育成の流れを今後も強化していきたいと考えていますし、その中でINSIGHT ACADEMYには、引き続き当社のグローバル人材育成を支える施策の一つとして期待しています。

 

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