海外経験豊富なベテランも活用。知識を備えれば不安は小さく、Eラーニングが新環境への適応を支える
日本化薬株式会社のイギリス現地法人社長として、現地法人を率いる市川真司さま。これまで複数国で海外駐在を経験し、現地法人の社長も歴任してきました。豊富な海外経験を持ちながらも、今回はこれまでとは異なる新しい業界での赴任となり、あらためて知識を整理しながら準備を進める中で、INSIGHT ACADEMYのEラーニングを受講されました。インタビューでは、受講を通じて得た気づきや意識面の変化に加え、海外で活躍するために大切だと考える姿勢、そして次の世代へつなぎたい想いについて伺いました。
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- Managing Director(イギリス現地法人社長)
- 駐在経験有無
- あり
- 駐在国
- イギリス
- 現地法人名
- RaySpec Ltd.
- 業種
- 化学
- 創立
- 1916年
- グローバル拠点
- 12か国・地域
- 従業員数
- 2,366名(単体)、5,946名(連結)※2026年3月末時点
- ウェブサイト
- https://www.nipponkayaku.co.jp/
- 受講プログラム
- Eラーニング
- 海外駐在員
- 海外駐在前
- 海外部門
- プール人材
- 国内社員全般
受講前の状況や感じていた課題
● 当社人事部の方針で受講を開始し、赴任前後の準備として活用した
● 海外駐在自体への不安は大きくなかった一方で、新しい業界・環境に入るうえで課題を感じていた
● 英語ネイティブ圏ならではの言葉の壁も意識し、知識を蓄えながら赴任準備を進めた
Eラーニングで特に印象に残った点
● 多岐にわたるテーマを広く学べ、赴任前後の準備に役立つと感じた
● 『国別駐在員研修 イギリス編』を赴任先理解のための基礎知識として活用できた
● 実務経験のある講師の話だからこそ、具体的なイメージを持ちながら受講できた
受講を通じて得られた気づき
● 知識を蓄えることで、新しい環境に赴任する際の不安を和らげる助けになった
● 座学で基礎知識を学び、現地で実践しながら自分のものにしていく流れを整理する機会になった
● 『帯同家族の本音』の講座を通じて、家族視点や異文化への向き合い方をあらためて考えるきっかけになった
新しい事業領域に挑みながら、イギリス現地法人の経営を担っている
現在のご担当業務について教えてください。
現在は、イギリスにあるRaySpec Ltd.でManaging Directorを務めています。RaySpec Ltd.は、X線の検出器の製造販売を行う事業会社で、元素分析や電子顕微鏡での分析に関わる製品を扱っています。イギリスには2025年5月末に赴任しましたが、これまで携わってきた事業とは異なる分野に入ったため、自分にとっては非常に新しい領域です。
当社には2010年に中途入社し、当初はセイフティシステムズ事業部で営業を担当していました。その後、マレーシア現地法人の立ち上げに関わり、初代社長として赴任しました。2017年からはチェコの現地法人社長を務め、2021年に帰任後はセイフティシステムズ事業部の営業責任者を担当しました。現地法人の社長を務めるのは今回が3社目で、マレーシアとチェコで合計9年にわたり、海外駐在や現地法人の経営に携わってきました。

※オンラインインタビューにて、市川さまにお話を伺いました。
会社方針で受講を始め、赴任前後の準備として活用した
INSIGHT ACADEMYのEラーニングを受講されたきっかけを教えてください。
受講のきっかけは、当社人事部の方針で、駐在員がEラーニングを受講する運用になっていたことです。私自身が自分から希望して申し込んだというより、人事部主導で受講を始めた形でした。
ただ、実際には単に指定されたから受講するというだけではなく、今回の赴任にあたって知識を蓄え、特に新しい業界や英語ネイティブ圏で働くうえでの不安を和らげる準備として活用していました。受講は赴任前から始め、実際にはイギリスに来てから受講した講座も多かったです。赴任前後を通して継続的に受講できたことで、座学で学んだことを現地での実践と結びつけながら理解していける点にも意味があったと感じています。
多岐にわたる講座を通じて、知識の整理と不安の軽減に役立った
INSIGHT ACADEMYのEラーニング全体についてのご感想をお聞かせください。
全体としては、非常に多岐にわたり、幅広いテーマをカバーしていると感じました。海外赴任の前後で必要になる知識を体系的に学びたい方にとっては、役立つ内容だと思います。特に今回は、新しい国でのスタートでもあったため、赴任前後のタイミングで必要な知識をあらかじめ整理しながら学べることに大きな意味がありました。実際に現地へ赴任すると、業務そのものに加えて、生活環境や人との関わり方も含めて一度に多くのことへ対応していく必要があります。そうした中で、事前に全体像をつかみながら準備を進められることは、落ち着いて新しい環境に入っていくうえでも有効だったと思います。
私自身、最終的には現地で実際に見て、聞いて、体験しながら身につけていくことが大事だと考えています。ただ、その前段階として、学習コンテンツを通じて基礎知識を入れておくことは非常に有効だとあらためて感じました。何も知らないまま現地に入るのと、ある程度の知識を持ったうえで入るのとでは、受け止め方もその後の行動も変わってくると思います。INSIGHT ACADEMY Eラーニングは、まさにそのための土台づくりとして機能していたと感じています。
また、単に知識を得るだけでなく、今回の赴任に向けて頭の中を整理し、不安を和らげる面でも役立ちました。新しい環境に入るときは、たとえ海外経験があっても、見えない部分に対する構えが必要になります。今回は新しい業界での赴任でもあったため、知識を持って臨めることの意味を特に強く感じました。事前に必要な情報を整理し、理解したうえで現地に入っていけることは、気持ちを整えながらスタートを切るうえでも意味があったと思います。
海外駐在そのものよりも、新しい業界と英語ネイティブ環境への適応に課題を感じていた
海外赴任や海外事業に関して、受講前に感じていた課題や不安はありましたか?
海外駐在そのものに対する不安は、正直あまりありませんでした。これまでコートジボワール、アメリカ、マレーシア、チェコと経験してきて、今回のイギリスは5カ国目の駐在だったからです。その意味では、海外に出ること自体への構えはあまりありませんでした。
一方で、今回はこれまでと全く違う業界に入ったので、業界知識も製品知識も人脈もない状態でどう会社の課題に向き合うか、そこには不安がありました。また、イギリスは英語ネイティブ圏なので、マレーシアやチェコのように相手も非ネイティブという環境とは違い、イギリス人同士が本気で会話していると聞き取り切れない場面もありました。今回は海外経験の有無ではなく、新しい環境にどう入り込むかが自分にとっての課題だったと思います。
国別講座と経験に基づく内容が、赴任準備の基礎づくりにつながった
講座コンテンツについてのご感想を教えてください。
『国別駐在員研修シリーズ』*1のイギリス編の講座は、赴任先を理解するための基礎知識を得るうえで参考になりました。イギリスにはこれまでも出張で訪れたことはありましたが、実際に深く関わったことのない国だったため、赴任先の文化や仕事環境について、事前に整理しながら学べることに意味があったと感じています。特に、初めて駐在する方にとっては、駐在前にできる限り知識をつけておくことで、不安を和らげながら現地に入っていく助けになるのではないでしょうか。
また、個人的に興味を持って学習した『知っておきたい 帯同家族のホンネ』*2の講座も印象に残っています。駐在員の家族、とくに妻の視点で解説されている内容で、実際の当事者の話だからこそ得られる気づきがありました。自分では気づきにくかった視点に触れられたことは大きかったです。赴任者本人だけでなく、その周囲にいる家族がどのように感じ、どのような思いを抱えているのかを知るきっかけになり、参考になる点が多くありました。講師の方々についても、経験が豊富で、実務に基づいた話として興味深く視聴できました。
私は、最終的には現地での実体験を通じて身につけていくことが重要だと考えています。だからこそ、まずINSIGHT ACADEMY Eラーニングで知識を学び、そのうえで現地で実際に見て、聞いて、体験しながらブラッシュアップしていくことが大切です。その意味で、今回の講座コンテンツは、赴任前後の学びをつなぐ最初の一歩として有効だったと感じています。
*1 国別駐在員研修シリーズ:対象国の特性や日本人が陥りやすい失敗を踏まえ、現地社員と信頼関係を築いて成果を上げる方法を学べる講座です。プロフェッショナルの実体験を交え、実践的に解説します。
*2 『知っておきたい 帯同家族のホンネ』:海外駐在における家族、特に配偶者への向き合い方と、良好な家族関係を築くためのポイントを解説します。赴任前・赴任中・帰国後の各フェーズで生じやすい悩みやその背景、気をつけたい言葉などを具体的に取り上げ、配偶者の心の動きへの理解を深めます。
本社と現地法人の立場をつなぎ、相手の事情を理解したうえで動くことが海外事業では欠かせない
本社と現地法人の双方をご経験されてきた中で、海外事業で大切だと感じることは何ですか?
海外事業で大切だと感じるのは、本社と現地法人のどちらか一方の立場だけで物事を見ないことです。私は本社側も現地法人側も経験してきたので、双方にそれぞれの事情や考え方があることを強く感じています。現地法人には現場ならではの制約や優先順位がありますし、一方で本社には本社として求められている役割や、さらに上位層からの期待やプレッシャーがあります。海外事業では、その間にあるギャップをどう埋めていくかが非常に重要だと思います。
そのためには、相手の立場を理解したうえでコミュニケーションを取ることが欠かせません。単に本社の意向を現地に伝える、あるいは現地の事情を本社に伝えるだけではなく、なぜその依頼や報告が必要なのか、相手がどのような背景でその判断をしているのかまで踏み込んで捉えることが大切だと思います。表面的なやり取りだけでは、どうしても「言われたからやる」「報告したから終わり」という関係になりやすく、信頼関係も築きにくくなります。
私が本社にいたときには、現地から報告を受けた以上は、その内容をきちんと分析して、本社として打てる手を打つことを意識していました。そうしないと、現地から見れば「これだけ報告しているのに、何のためにやっているのか分からない」と感じてしまうからです。逆に現地にいる立場では、本社が求める報告や管理にも意味があることは理解しています。だからこそ、どちらかを一方的に正しいとするのではなく、それぞれの立場や事情を理解しながら、具体的な行動や支援につなげていくことが、海外事業を進めるうえで大切だと感じています。
海外では文化や価値観の違いに目が向きがちですが、それだけでなく、組織の中で立場の異なる相手をどう理解し、どうつないでいくかという視点も重要です。本社と現地法人の間に立つ人ほど、その役割の重みは大きいと思いますし、海外事業を前に進めるためには、相手の事情を理解したうえで動けることが大切だと思います。
異文化を理解し、自分の言葉で伝え、前向きに飛び込む姿勢が重要
グローバル人材として活躍するために、どのような要素や姿勢が重要だとお考えですか?
語学力はもちろん大事ですが、それだけでは足りないと思っています。まず必要なのは、現地の文化や背景を理解することです。相手に全面的に合わせるという意味ではありませんが、その土地ならではの価値観や習慣、そしてやってはいけないことを理解しておくことは欠かせないと思います。たとえば宗教的な配慮のように、日本にいると意識しにくいことでも、現地では重要になることがあります。日本人は無意識のうちに踏み込んでしまうこともあるので、そうした違いを知ったうえで関わる姿勢はとても大切だと感じています。
また、相手に伝える力も重要です。これは英語が話せるかどうかだけではなく、日本語でも英語でも共通して求められる力だと思います。日本語で相手にうまく伝えられない人は、英語でも苦労することが多いでしょうし、逆に日本語で自分の考えを整理して伝えられる人は、語学面に多少課題があっても前に進めることがあると思います。語学力を高めることも大切ですが、それと同じくらい、自分の考えを相手にわかる形で届ける力が必要だと感じます。
加えて、本人のやる気や姿勢も非常に大きいと思います。海外は嫌だと思いながら来る人と、面白そうだ、チャンスだと思って来る人では、現地での伸び方が全く違うと感じます。もちろん、最初からすべてのスキルが揃っている必要はないと思います。多少足りない部分があっても、前向きに飛び込み、現地で学んでいこうという姿勢がある人のほうが、海外では力を発揮しやすいのではないでしょうか。
そうした意味でも、INSIGHT ACADEMYのEラーニングは、赴任前に基礎知識を整理するうえで役立つと思います。現地に入ってから学ぶことは多いですが、何も知らないまま飛び込むのと、あらかじめ土台となる知識を持ったうえで入るのとでは、大きな違いがあります。まず知識を持ち、そのうえで現地で実践しながら自分のものにしていく。その流れが、グローバル人材として成長していくうえで大切だと感じています。

海外に挑戦する価値を伝え、次の世代に良い事業を残したい
今後の抱負や目指していることを教えてください。
日本は少子高齢化が進み、人口が減っていく中にあります。だからこそ、これからは国内だけにとどまるのではなく、海外にも目を向けて活躍していくことがますます必要になっていくのではないかと感じています。日本以外の文化や人に触れることは、自分の視野を広げるだけでなく、仕事に向き合う姿勢や考え方にも新しい気づきを与えてくれるものです。実際に海外で経験を重ねることは、必ず自分自身の糧になると思いますし、だからこそ、これから海外に関わる方には前向きにチャレンジしてほしいと感じています。
私自身としては、次の世代に良い事業を残したいという想いがあります。また、自分がこれまで積み重ねてきた海外経験が、これから海外に挑戦する誰かの役に立つのであれば、そうした形でも貢献していきたいと考えています。今の立場でしっかり役割を果たすことはもちろんですが、それだけでなく、自分が現場で学んできたことや感じてきたことを次の世代へつないでいくことも大切にしたいです。事業そのものだけでなく、経験や考え方も含めて次につないでいくことが、自分にできる一つの役割ではないかと思っています。
挑戦したい思いを大切にし、準備を重ね、前向きに海外へ挑戦してほしい
これからINSIGHT ACADEMY Eラーニングを受講する方や後輩の皆様へ、メッセージをお願いします。
これから海外駐在を目指す方には、まず自分が駐在したいという気持ちを、周囲にきちんと伝えてほしいと思います。海外で働きたいという意思を持っていること、そしてその実現に向けて必要なスキルを身につけようと努力していることは、言葉だけでなく日々の行動にも表れてくるものです。そうした姿勢は必ず周囲にも伝わりますし、チャンスを引き寄せるうえでも大切なのではないでしょうか。
一方で、海外赴任に対して不安を感じる方も多いと思います。もちろん、赴任前にできる限りの準備をしておくことは大切ですし、その準備の一つとしてINSIGHT ACADEMYの学習コンテンツは役立つと思います。事前に知識を持っておくことで、不安を和らげながら現地に入っていく助けにもなるはずです。
ただ、どれだけ準備をしても、実際に現地に行ってみなければわからないことは必ずあります。だからこそ、必要以上に不安を大きくしすぎず、できる限りの準備をしたうえで、まずは前向きに飛び込んでみる姿勢が大切だと思います。実際に多くの日本人が海外で活躍していますし、現地に入って初めて見えてくること、経験することで理解できることも少なくありません。挑戦したいという思いを大切にしながら、一歩踏み出してほしいと思います。
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