
実践的で現場に直結する講座内容が受講者のモチベーションを高め、主体的な受講にもつながった
従業員16万人を超える世界屈指の自動車部品メーカーである株式会社デンソー。
日本以外の従業員比率は50%を超え、世界の35の国と地域を拠点に構え、グループ会社の総数は193に及びます。
また、世界の新しい” できる”を実現する「実現力のプロフェッショナル集団」を目指し、一人ひとりの進化・挑戦を支援する多彩な制度を用意しているデンソーに「INSIGHT ACADEMY Eラーニング」の導入背景や活用方法、受講者の声を伺いました。
- [お話を伺った方]
- 人事部 人財・組織開発室 人財・組織開発 2 課 担当係長 中村 里美さま
人事部 人財・組織開発室 人財・組織開発 2 課 岡島 翔太さま

- 社名
- 株式会社デンソー
- 業種
- 輸送用機器
- 従業員数
- 43,980 名 ( 単独 ) 162,029 名 ( 連結 )(2024年3月31日現在)
- グローバル拠点
- 35の国と地域
- 設立
- 1949年
- ウェブサイト
- https://www.denso.com/jp/ja/
- 海外駐在員
- 海外駐在前
- 海外部門
- プール人材
- 国内社員全般
課題と目的
● 以前よりも海外赴任者の役割が多岐に渡るようになり、既に海外赴任を複数回経験している社員も増えてきたため、以前からの画一的な教育では海外赴任者のニーズに全て応えることが難しくなってきていた
● 人それぞれ不足しているスキルや知識が異なるため、海外赴任者自身が必要な要素を自ら選択して、網羅的に学習ができるプログラムを探していた
選定のポイント
● 豊富な国別の講座や幅広いカリキュラムが用意されている
● 受講者の状況に応じて、プログラムを設計できる
● 赴任後も継続して、現地に応じた学習ができる
● いわゆる教科書的な内容ではなく、実践的でリアリティを感じられる講座内容になっている
導入効果
● 実践的で現場に直結する講座内容が受講者のモチベーションを高め、主体的な受講にもつながった
● 海外赴任経験者からも高い評価を得ており活用いただいている
● 専任コンサルタントによる柔軟なサポートとデータ提供により受講状況を可視化し、KPI 管理や施策改善がスムーズに行える
受講者の声
● 各国ごとの特色を知ることができた。相手との違いを認め合うことが重要だと感じた。
● 日本と海外を比較する際、それぞれの国に独自の特徴があることを理解することが大切だ。特に、暗黙のルールが多い「ハイコンテクスト文化」を持つ国の人々に対しては、相手の文化的な前提や文脈を意識する必要があると感じた。
● リーダーシップについて考える中で、自分はコーディネーター的な役割に偏っていることを再認識し、リーダーとしてこのスキルを身につける必要性を強く感じた。また、日本の「就社(会社に入ること)」文化とは異なり、「就職(職業に就くこと)」を重視する文化では、チームで働く意識が比較的希薄であることから、まずはチームを構築する必要がある点と、その具体的な方法が特に印象に残った。
画一的な教育では対応しきれない部分が幅広いカリキュラムで補うことができ、
赴任者にとって必要な講座が網羅されていると感じた
――INSIGHT ACADEMY導入のきっかけと決めてについて教えてください。
当社では、毎年 300人ほどが新しく赴任しますが、以前よりも赴任者の役割が多岐に渡るようになってきました。
さらに、既に海外赴任を複数回経験している社員も増えてきたため、画一的な教育では海外赴任者のニーズに全て応えることが難しくなってきていたところに、取引先の方からインサイトアカデミーを紹介していただきました。
幅広いカリキュラムから受講者の状況に応じて学習コンテンツを選べるところがとても魅力的に感じ、導入を決めました。
また、異文化対応力と伝導力、基本仕事力の三つを柱にして以前から社内で研修をしていますが、やはり人によってそれぞれ足りないスキルは異なるため、その部分を補完するという形でもeラーニングを活用させていただいています。
国別に特化した研修が受けられることはもちろん、当時不足していると感じていたスキルや知識を補うためのカリキュラムが整っていた点も、大きな決め手となりました。
マネジメントの経験がない赴任者には、マネジメント講座を受講してもらうなど、赴任者にとって必要な部分が網羅されていると感じました。
実践的な内容の講座が豊富にあることに加え、赴任後も継続して現地に応じた学習ができる
――講座コンテンツはいかがでしょうか?
海外赴任者が1,000名を超える状況のため、社内で国別の研修を行うには内容的にも時間的にも非常に難しい面があります。インサイトアカデミーの e ラーニングですと、豊富な国別の講座や幅広いカリキュラムが用意されているので、大変ありがたいです。
特に国別駐在員研修シリーズ や各国の特徴シリーズ では、国毎に気を付けるべきことや文化の違いなどがとてもよくまとめられてコンテンツ化されていると思います。
講師の方についても、実際に現場で起きた事実や経験をもとにお話しされているので、いわゆる教科書的な内容ではなく、実践的でリアリティを感じられる内容になっています。
また、赴任先での業務にとどまらず、国内での仕事にも活用できる汎用的なスキルを学べる点も非常に魅力的だと感じました。
当社では、海外赴任が内定した時点で、赴任者に1年間利用可能な e ラーニングのアカウントを付与しています。
理想としては、赴任までの1年間をフルに活用し、国内でしっかりと知識やスキルを身につけてから赴任するのが望ましいと考えています。
しかし、最近では赴任までの準備期間が半年にも満たないケースも増えており、十分な学習時間を確保するのが難しい状況も見受けられます。
さらに、たとえ赴任前に十分な準備ができたとしても、現地に赴任してから直面する課題や予想外の状況が必ず出てくるものです。
これらの課題に柔軟に対応するためには、継続的な学習の機会が重要になります。
その点、eラーニングは赴任先でも利用できるため、現地での業務に直結する知識を必要に応じて学べる点が非常にありがたく、大きな助けになっています。
◆国別駐在員研修シリーズ
https://insighta.jp/contents/category/course_of_working_abroad
◆各国の特徴シリーズ
https://insighta.jp/contents/category/country
データが陳腐化せず、最新の情報にアップデートされ続けている
提供されるデータが陳腐化せず、常に最新の情報にアップデートされ続けている点も選定のポイントでした。
定期的に内容が見直され、最新の知識やトレンドが反映されていることは、特に大きな魅力です。コンテンツ内容の鮮度も重視しているため、今後も引き続きコンテンツの更新も期待しています。
複数回海外赴任を経験し、
既に知見の深い社員からも新たな学びがあったという声があがっている
――受講者からの声はいかがでしょうか?
受講後のアンケートの定量面では、「どのくらい役立ちましたか」という質問に対して、5点満点中4.1点、動画の質への満足度も4.2点と、高評価なのが分かります。
アンケート内のコメントでも「海外現地事情の解説が特に役立った」「今後どう実践するかについての具体化ができた」という内容が目立ちます。海外赴任者の実践行動の具体化に寄与しています。
また、コンテンツが非常に多岐に渡っていて、経験豊かな講師の方がいるので、海外赴任が初めての社員はもちろんですが、複数回海外赴任を経験している社員からも、「これまでの赴任経験をふり返りながら、新たな学びもあり、大変勉強になっています。」という声をいただいています。
導入前に「INSIGHT ACADEMY E ラーニング」を無料トライアルをした際には、中国への赴任経験がある育成担当者が中国関連の講座を視聴したのですが、「赴任前にこうした内容を知っておけたら良かった。」と、大変好評でした。
海外赴任から帰国した後も、適応能力が必要なことに驚いた
個人的には『異文化へのトランジション・マネジメント 』という講座も印象に残っています。
講師の方の話し方も聞き取りやすく、頭に入ってきやすいですし、海外に限らずトランジションを経験していく中で、海外赴任だからこそ起きる現象をまとめていらっしゃいました。
講座内容で特に驚いたのが「海外赴任よりも、帰国後のショックの方が大きい」という点でした。赴任中のカルチャーショックについては、文化や習慣の違いが原因で避けられないものと考えていました。
しかし、帰国後に浦島太郎のような感覚に陥るため、帰任した後も適応能力が求められるという話は想像しておらず、新鮮で特に印象的でした。
◆『異文化へのトランジション・マネジメント』
https://insighta.jp/set/312
毎月の受講状況レポートに加え、施策効果や変化を定量・定性データとして提供。
研修の効果測定や戦略立案において役立っている
――INSIGHT ACADEMYの支援体制はいかがでしょうか?
受講の状況把握を自分たちで行うとなるとなかなか大変ですが、専任コンサルタントの方*に毎月お送りいただく学習履歴レポート*で、アカウントを付与している社員の受講率などをお知らせしていただける点は、大変ありがたいです。
他にも、例えば必須コースを新たに追加したり、視聴期限を設けたりといった施策を行った後に、どのように受講率が変化したのかなど、こちらの要望に合わせて柔軟に提供していただけるのは、とても助かっています。
私たちとしては、大変質の高いコンテンツが揃っていると確信しているので、まずは 1 回でもログインをして受講をしてもらえれば、それをきっかけに他の講座にも興味を持ち、継続的に学習していただけると期待しています。
もしログインしていない期間があったとしても、学習促進リマインド*を出していただけるおかげで、再び学習を始めるきっかけになっていると感じています。
また、毎回同じ切り口でデータを提供していただけるため、当社ではそのデータをKPIとして活用させていただいています。
やはり、数字として具体的に可視化されることで、同じ観点から継続的にフォローすることが可能になり、とても助かります。
このようなデータの提供が、研修の効果測定や戦略立案において大きな支えとなっており、引き続き積極的に活用させていただきたいと思っています。
* 学習履歴レポートとは
受講者の学習合計時間やログイン率、平均学習時間の推移、視聴済みコースの一覧など、受講者の利用状況を可視化し毎月提出しています。未受講者/ 部署/ 拠点への個別フォローなど受講の更なる促進や、カリキュラム見直しなどに活用いただいています。
* 専任コンサルタントとは
eラーニングを導入して終わりではなく実際に成果に結びつけられるように、専属コンサルタントが運営面においても貴社をしっかりサポートいたします。定量 / 定性的分析や育成効果の振り返りに至るまで国内唯一のグローバル人材育成専門会社としてのノウハウを活用し、貴社のグローバル人材育成全般をきめ細かく支えてまいります。
* 学習促進リマインドとは
eラーニングは「いつでもどこでも学習が可能」といったメリットがある一方、個人の自由度が高いため、「忙しいので、優先順位が下がってしまっている」「学習そのものを忘れてしまう」等の理由から、学習進捗が芳しくないことがあります。受講者様のモチベーションをサポートできるよう、弊社事務局が受講者様一人一人の学習状況をチェックし、「学習促進リマインド」を定期的に行います。受講者様の学習意欲が維持できるよう徹底的にサポートすることで、eラーニングの弱点とも言える課題を解決します。
赴任先の拠点に合わせて効率よく学習ができ、
赴任者が現地で成果を上げられるようしっかりサポートしていきたい
――貴社グローバル人材育成における、今後の展望について教えてください。
やはり、全世界共通のデンソーグループ社員の行動指針であるデンソースピリットを伝えていくことはこれからも変わらない軸としてあるものの、赴任先での出向者の役割が非常に多様化している現状を踏まえ、それぞれの社員に応じた効率的かつ柔軟な学びの支援体制が必要となっています。学んだ内容が実際に赴任先で活かされ、成果につながることが重要です。
そのため、今後も引き続き、赴任者をとりまく環境変化を捉えて、効率的かつ効果的な教育プログラムを提供していきたいと考えています。
こちらの企業のより詳細な導入事例資料を
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